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2011年8月 1日 (月)

アメリカ大西洋側におけるアカシュモクザメの乱獲


2011年5月2日 14:43 Kate McClellan
Consortium for Wildlife Bycatch Reduction

翻訳協力:大塚有美 校正協力:岩﨑友理子

アメリカ海洋漁業局(NMFS)は、大西洋の高度回遊性魚類(HMS)であるアカシュモクザメ(学名Sphyrna lewini)が乱獲されているとの見解を発表した(2011年4月28日アメリカ海洋大気圏局NOAA)。この見解は、HayesらがNorth American Journal of Fisheries Managementに発表したアメリカ大西洋水における個体数の資源量評価(2009年)に基づいている。2005年に終了したHayesの調査によると、アカシュモクザメの資源量は調査開始時と比較すると83%減少しているということである。

アメリカでのアカシュモクザメの個体数におけるかかる減少は、世界的にアカシュモクザメが減少していることを意味している。国際自然保護連合(IUCN)は、2006年度における個体数の減少をうけ、北西および中央大西洋におけるアカシュモクザメを絶滅危惧IB類に指定した。アカシュモクザメ減少の一因は、フカヒレスープの材料にされるそのヒレに価値があるために世界的に漁業の対象となっていることである。もう一つの深刻な原因は、混獲である。

他の多くのサメ同様アカシュモクザメは、成長が遅く、生殖率が低く、寿命が長いため乱獲の影響を非常に受けやすい。他のサメとは違いアカシュモクザメは、ヒラシュモクザメやシロシュモクザメ同様、群れを形成する。そのため、商業目的および娯楽目的の延縄漁、トロール漁、巾着網漁、刺し網漁によって大量に捕獲されやすい。
しかし残念なことに、高い捕獲率により個体数の減少という事実が表面化しないのである。アメリカでは、通常アカシュモクザメは沿岸底引き網漁および遠洋延縄漁で捕獲されるが、このような漁法では捕獲された際の死亡率が高い。
シュモクザメはラム換水を行うので、酸素を得るために泳いで、常に水をえらに送る必要がある。延縄漁で捕獲されると、ラム換水を行うサメは酸素を吸入できず窒息する。アカシュモクザメの船上での死亡率(船上に引き上げられた際に死亡している)は91.4%と非常に高い。アカシュモクザメは生きたまま海に返されていると考えられているが、実際はこのように死亡率が高いため、漁獲割当量の設定や保持の禁止といった管理対策が機能しているとはいえない。

アメリカでは、シュモクザメを含む沿岸に生息する大型のサメ類11種を1つのグループとして管理している。この管理方法には、他の種が大量に増加していればある1種が著しく減少しても表面化しないという問題がある。アカシュモクザメの個体数が減少しているにもかかわらず、沿岸に生息する大型のサメに関する2006年度の資源量評価ではこのグループは乱獲されていないとされた。この問題により、種別に資源評価をする必要性が浮き彫りになっている。

アメリカ海洋漁業局はさらなる乱獲を終わらせまた防止するための対策を講じ、2年以内にアカシュモクザメの資源量を回復させるための保護対策を実施しなければならない。

Hayes, CG, Y Jiao, and E Cortes. 2009. Assessment of scalloped hammerheads in the western North Atlantic Ocean and Gulf of Mexico. North American Journal of Fisheries Management 29(5): 1407-1417.

Morgan, A and GH Burgess. 2007. At-vessel fishing mortality for six species of sharks caught in the Northwest Atlantic and Gulf of Mexico. Gulf and Caribbean Research 19(2): 1-7.

http://www.bycatch.org/news/scalloped_hammerhead

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