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2011年5月 1日 (日)

モーツァルトにちなむカエルと腹話術をするカエル、ハイチ復興への希望と警告を訴える

2011年1月12日|IUCN インターナショナル ニュースリリース

翻訳協力:永関浩樹  校正協力:神田美恵

今週、ハイチの人々がつらい記念日を迎えた。地震で破壊された国をゆっくりと再建する一方で、コンサベーション・インターナショナル(CI)とIUCN両生類専門家グループ(ASG)の科学者たちが、この国の環境の前途に対する誇りと希望の源になるのではないかと期待する情報を報告した。驚くことに、ハイチの著しく悪化した熱帯林で世界的にも珍しいカエル6種が再発見されたのである。これらのカエルは、ほぼ20年間、科学の場から忘れられていたものであった。

CIのglobal search for "lost frogs"を受けて、この発表では、昨年の10月、南西ハイチの遠方の山岳への遠征を取り上げている。この遠征は、ペンシルバニア州立大学のDr. Blair Hedgesの協力のもと、CIの両生類保護専門家であるDr. Robin Mooreが指揮したものである。彼らの目標は、25年以上確認されず長い間所在不明だったカエル、La Selle Grass frog(E. glanduliferoides)を探すことと、他の両生類野生種48種の大部分の状況を評価することである。これらの多くは、規模の縮小が続くハイチの山岳域 ― 南西部のMassif de la Hotte(オット山地)、南東部のMassif de la Selle(セル山地)にしか生息していない。

25年以上行方不明のカエルが科学者たちから巧みに逃げ続ける一方、調査チームは、20年近く確認されてこなかった別の両生類再発見種6種を報告した。今回再発見されたカエルには、次の4種が含まれている。作曲家モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart)にちなんで名付けられたwhistling frog、大きな真っ黒い目と後肢に鮮やかなオレンジの斑点を持つburrowing frog、鳴き声を「投げて」潜在的捕食者を惑わせる能力を持つelusive ventriloquial frog、非常に珍しいサファイア色の目を持つspeckled frogである。

「これは素晴らしい発見でした。」Dr. Robin Mooreは語る。「我々は1つの行方不明の種を探しに行って、他の掘出し物を見つけたのです。私にとっても、ハイチの人々や野生生物にとっても、あのカエルたちは、喜ばしいちょっとした回復力と希望の象徴なのです。」

大規模な森林伐採により、ハイチの原生林はわずか2%を残すだけとなっており、ハイチ人が依存している大部分の淡水生態系の状態が悪化した。このため、南西部山岳地帯にある雲霧林といった環境衛生および自然的財産地域は、残り2ヶ所となった。

 実際、Alliance for Zero Extinction (絶滅ゼロ同盟、AZE)は、オット山地を世界第3位の優先保全地区であると強調している。ここには、他所では見られないハイチ固有の両生類15種が生息する。

「ハイチについての一般的な認識は、救済すべきものが何も残っていないというものです」とDr. Mooreは言う。彼はまた、International League of Conservation Photographers (iLCP)所属のカメラマンとして、調査結果の記録もしている。「その認識は、まったく実態どおりというわけではありません。相当な環境圧があるにもかかわらず、生物学的に豊かな、手つかずの地域もあります。ハイチは今、そうした地域周辺の再生計画を立案して実行する絶好の機会にあるので、その地域は、気候変動と自然災害の天然の緩衝装置としての役割をより効果的に果たすことができるのです。」

「しかし、無駄にできる時間はほとんどありません。」Dr. Blair Hedgesは語る。「世界の他の地域と同様に、ハイチの両生類の個体群も姿を消すおそれがあり、何とこの国の両生類の92%もが絶滅の危機にあるとしてリストに記載されています。全世界的にも、全ての両生類のうち30%以上の種が絶滅の危機にあるのです。」

「ハイチの生物多様性はカエルも含め、大規模でほぼ徹底的な森林伐採によって生じる大量絶滅事象に近づきつつあります。国際社会がすぐに策を講じない限り、我々は多くの固有種を永遠に失うことになるのです。」とDr. Hedgesは言う。

Dr. Mooreは、Dr. Hedgesほか数人の科学者たちとともにハイチ南部の雲霧林で8昼夜を過ごし、両生類を求めて森林や川床、グランドカバー(地被植物)を調査した。その間、既知のハイチ在来種49 種のうち、23種の固有種を発見したことは、調査チームの励みとなった。

「ハイチ国民が未だに立ち向かい続けている大地震による打撃は、ほとんど想像を絶するものです。私は、このような惨状を一度も見たことがありません。」とDr. Mooreは話す。Dr. Mooreはハイチ地震の前後に3回、ハイチ各地を調査していた。「ハイチのカエルの繁栄は、明らかに誰にとっても一番の関心事ではありません。しかしながら、これらのカエルが住む生態系とカエルが生命を維持できることは、将来のハイチ人の幸せな生活にとってきわめて重要です。というのも、ハイチ国民は生計の手段や食糧の確保、きれいな水を健全な森林の存在に頼っているからです。両生類は、いわゆる地球の健全性を示すバロメーターとなる種です。彼らは炭鉱のカナリアに似ています。両生類が姿を消すにつれて、人が生き残るために頼る天然資源もまた姿を消すことになるのです。」

当調査チームが再発見した両生類は6種である。このうちの全てがthe IUCN Red List of Threatened Species(tm)(絶滅危惧種に関するIUCNレッドリスト)にCritically Endangered(絶滅寸前種)として記載されている。

原文 http://www.iucn.org/what/tpas/biodiversity/resources/news/?6765/Mozart--ventriloquial-frogs-sound-a-note-of-hope-and-warning-for-Haitis-recovery

NPO法人 野生生物保全論研究会のHP http://www.jwcs.org/

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