モザンビーク:6人の検査官、木材・象牙の違法輸出を差し止め
2011年3月26日 allAfrica.com
翻訳協力:小松 勝 校正協力:松澤友子
マプト - 1月に北モザンビーク、ペンバ市の港から未加工の木材や象牙が違法輸出されようとしたが、カボ・デルガード州農林・野生生物局に勤務する6人の検査官の働きによって差し止めに至ったと、26日付のマプトの日刊紙「Noticias」が報じている。
6人の検査官は、20フィートのコンテナ161基に丸太が積み込まれているところを目撃し,その計画的な輸出は違法だと分かったが、止めることをしなかった。状況はさらにひどく、コンテナを再び開けると、中に入っている木材の量が公式に申告された量を大幅に超えていることが判明した。
その木材は、中国の民間人が所有している次の5 社のものだった。 Mofid社(コンテナ89基)、Tienhe社(30基)、Pacif社(20基)、Sinlan社(15基)、Alphaben社(7基)。それらのコンテナは、カリブ海のアンティグア島で登記された会社「SDV-AMI」が運営する船「Kota Mawar」に積み込まれていた。その船荷は中国行きであった。
この違法輸送の件は、国防・治安部隊のある人物に通報され、その人物は違法輸送が止められたことを確認した。コンテナが船から降ろされ、検査されたとき、広葉樹I類(未加工で輸出されてはならない)に加え、当局は126の象の牙を見つけた。ゾウは保護されている種であり、象牙の輸出は禁止されている。
象牙は、Mofid社のコンテナの中にあった。Mofid社は違反を繰り返しており、以前にも違法に丸太を輸出しようとして2回捕まったことがある(2004年と2007年)。
現在、その丸太は全てコンテナから取り出され、風雨にさらされている。港に山のように積まれており、劣化する恐れが大きい。
原文 http://allafrica.com/stories/201103260068.html
NPO法人 野生生物保全論研究会のHP http://www.jwcs.org/
« モンゴルで絶滅の危機にあるユキヒョウの狩猟が禁止 | トップページ | ブッシュミートに関する生物多様性条約とワシントン条約との合同会議 »
「01 ゾウ」カテゴリの記事
- スリランカがゾウ保護のためプラスチック製品の輸入を禁止へ(2022.01.25)
- ディスコライトでパニック:ボツワナのチョベ地区におけるアフリカゾウの侵入を防ぐ太陽光発電ストロボライト(2021.10.19)
- ボツワナでゾウ狩りライセンスのオークションが開始される(2021.01.15)
- 9.5tものセンザンコウのうろこの押収により、野生生物犯罪への対応強化がナイジェリアで必至に(2020.10.20)
- 保護区域周辺の人間と野生動物の対立を緩和するための地域密着型の戦略の実験的調査(2020.07.07)
「37 野生生物犯罪」カテゴリの記事
- ブラジルの先住民グループが違法伐採をめぐる数十年の争いに勝利(2022.04.19)
- 香港市場に出回る絶滅危惧種であるハンマーヘッドシャークのフカヒレは、主に東太平洋地域産であることが判明(2022.04.12)
- 空輸による動物密輸と人獣共通感染症拡散の防止(2022.01.11)
- 絶滅寸前のヨーロッパウナギが香港のスーパーマーケットに流通(2021.10.26)
- クマに注目―パンデミックでインドネシアのマレーグマの違法取引が悪化する可能性(2021.08.24)
「22 アフリカ」カテゴリの記事
- ディスコライトでパニック:ボツワナのチョベ地区におけるアフリカゾウの侵入を防ぐ太陽光発電ストロボライト(2021.10.19)
- コロナ禍でのトロフィー・ハンティングの禁止がアフリカの野生動物と人々の生計を脅かす(2021.08.31)
- ボツワナでゾウ狩りライセンスのオークションが開始される(2021.01.15)
- 9.5tものセンザンコウのうろこの押収により、野生生物犯罪への対応強化がナイジェリアで必至に(2020.10.20)
- 保護区域周辺の人間と野生動物の対立を緩和するための地域密着型の戦略の実験的調査(2020.07.07)
「35 レッドリスト 絶滅危惧種」カテゴリの記事
- 香港市場に出回る絶滅危惧種であるハンマーヘッドシャークのフカヒレは、主に東太平洋地域産であることが判明(2022.04.12)
- スリランカがゾウ保護のためプラスチック製品の輸入を禁止へ(2022.01.25)
- 陸棲脊椎動物の絶滅が加速していることが調査により判明(2021.12.14)
- キツネザル類のほぼ3分の1とタイセイヨウセミクジラが絶滅危惧IA類に―IUCNレッドリスト(2021.11.16)
- クロマグロ産卵場における致命的な漁具に対するトランプ政権による許可の差し止めを求め複数の団体が提訴(2021.11.02)
この記事へのコメントは終了しました。
« モンゴルで絶滅の危機にあるユキヒョウの狩猟が禁止 | トップページ | ブッシュミートに関する生物多様性条約とワシントン条約との合同会議 »
コメント