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2011年5月 1日 (日)

野生生物犯罪撲滅のための強力な連携協定が発効

2010年11月23日 CITES条約事務局
サンクトペテルブルグ/ジュネーブ/リヨン/ウィーン/ワシントンD.C./ブリュッセル

翻訳協力:日原直子 校正協力:菊地清香

サンクトペテルブルグで今週開催されている世界トラ保護会議での議論の大半は、当然のことながらトラの生息地や生態系に関するものであるが、その一方で5つの主要国際組織の代表が会合して野生生物犯罪と効果的に闘うための強力な連携協定に調印し、野生の大型ネコ科動物を絶滅の危機に追いやっている大きな要因を阻止するための共同措置について議論した。その要因とは、密猟、密輸、そして不法取引である。

ワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、CITES)事務局長、国際刑事警察機構(インターポール、ICPO)事務局長、国連薬物犯罪事務所(UNODC)事務局長、世界銀行頭取、そして世界税関機構(WCO)事務局長は、野生生物犯罪と闘うための国際コンソーシアム(ICCWC)を発効させる基本合意書に調印した。

国連が定める国際生物多様性年にコンソーシアムを創設することについてコメントした際、ワシントン条約事務局長のScanlon氏は次のように述べた。「ICCWCは、野生生物に関する法的処置の新時代は私たちにかかっているという非常に明確なメッセージを伝えています。つまり、野生生物犯罪の犯人たちが、断固とした組織的な反対に直面する時代だということです。犯罪が露見しその罪に見合った処罰が科せられる可能性が低いことが多い現状とは異なる時代です。密猟や不法取引のせいで、野生のトラはもう後戻りできないところまで近づいてしまっています。私たちが一丸となって取り組みさえすれば、トラは絶対に生き延びるに違いありません。私たちの子どもたちが、動物園の鉄格子の中だけでなく野生の状態でトラを見る権利を受け継ぐのは当然のことです。トラではなく、トラを密猟したり密輸したりした犯罪者たちこそが鉄格子の中にいるべきなのです。」

「野生生物犯罪や環境犯罪の脅威は、国際刑事警察機構が大変深刻に受け止めているものです。先日、私たちの総会が、この種の犯罪に対する世界的な取り締まりをより強化しようという試みに全会一致で賛成したことが、それを証明しています」と国際刑事警察機構事務局長のRonald K. Noble氏は述べた。

「環境犯罪は地球規模の窃盗です。世界最大の警察組織である国際刑事警察機構は188カ国の各加盟国の支持を得ながら全力を傾け、後世のため私たちの惑星を守ろうとこれまでに行ってきた成果を基に前進しようとしています。」

「国連事務総長のBan Ki-moon氏は、この時宜にかなったフォーラムを強く支持していることを伝えてほしいと私に頼みました。Ban氏はこの構想を歓迎し、この構想が明白な成果を挙げることを期待しています」と国連薬物犯罪事務所事務局長Yuri Fedotov氏は述べた。

「野生生物に関する犯罪は、しばしば資金洗浄(マネー・ロンダリング)や詐欺、偽造、それに暴行を伴いますし、場合によってはテロ行為あるいは暴動と結び付く可能性もあります。トラや他の絶滅危惧種に対する野生生物犯罪、とりわけ国境を越える密売を終わらせるには、組織化された世界的な対応が必要です。国家レベルでは、法の執行能力を高め、こうした犯罪行為や環境犯罪にもっと幅広く対処する必要があります。国際的には、連携や犯罪情報共有の訓練を奨励したり発展させたりして、国境を越える絶滅危惧種の密売を阻止しなければなりません。」

「私たちの野生生物は貴重であり、地球の豊かな生物多様性の必要不可欠な部分です。その点で、全員で共に立ち上がって一致した行動を取り、蔓延している脅威から絶滅危惧種を守ることが私たちの義務になりつつあるのです」とWCO事務局長の御厨邦雄氏は述べた。

「すでに環境の保護には尽力していますが、世界税関団体はこの国際的なコンソーシアムに参加できて嬉しく思っています。また、WCO加盟国の税関当局は国境管理の強化において重要な役割を担い、強化された協力と情報の活発な共有を通じて野生生物犯罪と闘うに違いありません」と御厨氏は付け加えた。

「何が野生のトラの個体数を減少させているのかはわかっています。不法な密猟、密売、それに生息地の減少ですよ」と世界銀行頭取のRobert B. Zoelick氏は述べた。「しかし、トラの個体数が回復し得るというのは良い知らせです。トラの生息地や生息域を守り、不法取引に的を絞り、人々が死んだトラよりも生きているトラからより多くの利益を得られる方法を見つけなくてはなりません」

サンクトペテルブルグでの首脳会談の準備段階において、ICCWCのコンセプト・グループは、グローバル・タイガー・イニシアティブの執行に関する助言を行い、グローバル・タイガー・リカバリー・プログラムの中の野生生物犯罪と闘うことに関する節を起草した。ICCWCの基本合意書が署名されたので、今5つの機関では、現場で業務を遂行し犯罪者に裁きを受けさせるための手助けをする用意が整っている。

5つの機関の専門スタッフは、ますます組織化かつ高度化された野生生物犯罪の性質に立ち向かおうと取り組んでいる国家機関を支援するため過去に共に働いたことがあるが、この分野で協力して仕事をするのはこれが最初になる。ICCWCは、難しい方法で各機関の専門知識を結集させるつもりである。

基本合意書には、リヨンでワシントン条約事務局長のJohn Scanlon氏と国際刑事警察機構事務局長のRonald K. Noble氏が、そしてブリュッセルで世界税関機構事務局長の御厨邦雄氏が署名した。今日、基本合意書にはもう2名の署名がなされた。国連薬物犯罪事務所事務局長のYuri Fedotov氏と世界銀行頭取のRobert Zoellick氏のものである。
最後の2名の署名が今日文書に追加されたので、野生生物犯罪と闘うための国際コンソーシアム(ICCWC)が発効した。

ワシントン条約附属書Ⅰへの掲載により1975年以来国際商取引から保護されているが、トラは依然として不法取引にひどく苦しんでいる。トラはその毛皮や体の一部を目当てに密猟されるが、それらは装飾品や伝統的な医療目的のために使用されている。

トラの個体数が驚くほど減少していることに世界中が気がついてから約40年になる。1970年代以来、政府や保護団体はこのすばらしい動物を救おうと試みて数千万ドルを費やしてきた。こうした試みは残念ながらまだトラの個体数の減少を反転させるには至っておらず、そのためトラの生息国の代表たちが、今週サンクトペテルブルグで会合しているのである。

原文 http://www.cites.org/eng/news/press/2010/20101123_ICCWC.shtml

NPO法人 野生生物保全論研究会のHP http://www.jwcs.org/

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