コンゴ民主共和国で乱伐されている樹種
2011年2月22日 IUCN News story
翻訳協力:吉村素野香 校正協力:佐藤梨絵
コンゴ民主共和国では、国際森林年(the International Year of the Forests)に合わせ、先週2月14日付、首都キンシャサ(Kinshasa)にて、乱伐されている樹種のレッドリストを作成する計画があることを公式発表した。これは環境、自然保護、観光大臣の支持によるものである。
コンゴ盆地(Congo basin)に今も残る熱帯林の3分の2以上である1億4500万ヘクタールの熱帯林が、コンゴ民主共和国にはある。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストに反映される結果は、今後、持続可能な森林資源の管理における意思決定プロセスならびに長期計画を検討する上での指針となる。
対象樹種の選出は関係者26人によって行なわれた。それら参加者は、森林・自然保護局の政府代表、NGO、民間セクター、国内の科学団体ならびに開発パートナーで構成された。
2日間の審議会で117種のうち合計47種を優先樹種とみなし、重点を置いて詳細に調査していくこととなった。審議会後、IUCNレッドリストカテゴリーと基準(The IUCN Red List Categories and Criteria)への申請に関する研修会が行われた。この指導には、IUCN種の保存委員会(IUCN Species Survival Commission)の中の、GlobalTrees Specialist GroupとIUCN事務局が当たった。
今後、この指導を受けた関係者は、国内委員会、IUCN、IUCN種の保存委員会の3機関共同による指導の元、データを収集・分析し、コンゴ民主共和国内の樹木に関するレッドリスト作成計画に加わる予定である。この結果報告は2012年になるとみられている。
NPO法人 野生生物保全論研究会のHP http://www.jwcs.org/
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