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2011年4月30日 (土)

絶滅の危機に瀕したカメ、トップ25

翻訳協力:山本 麻知子、校正協力:山口 絵美

2011年3月2日 IUCN News story

この地球上を、恐竜が闊歩していた時代から生き残ってきた象徴的生物である淡水ガメやリクガメ。共同での保護活動が行われなければ、現存するものの多くはこの2、30年のうちに絶滅してしまうだろう。これは地球規模の保護同盟である、Turtle Conservation Coalition(カメ保全同盟)からの、新しい報告によるものである。この同盟に含まれるIUCN(国際自然保護連合)種の保存委員会(Species Survival Commission)のカメに関する専門委員会(Tortoise and Freshwater Turtle Specialist Group(略称TFTSG))は、世界中でもっとも絶滅の危機に瀕していると思われる、25種の淡水ガメとリクガメの名を挙げた。

「淡水ガメは今、非常に深刻な状態におかれています。哺乳類や鳥類、そしてそれよりもさらに絶滅に近いと言われている両生類よりも、危険にさらされた脊椎動物なのです。淡水ガメの約半分の種が絶滅の危機に瀕しているのです」。TFTSGの委員長であり、報告書の共著者であるAnders Rhodin博士はこう続ける。「野生の淡水ガメは、食用もしくはペットとして、また昔から薬としても用いられており、生態系のバランスを崩すほど、捕獲されているのです。一方で、その生息地は汚染され、日々荒廃し、破壊されています」と。

ダーウィン研究所で飼育されている、ガラパゴスゾウガメ(Galápagos tortoise)の亜種であるピンタゾウガメ(Chelonoidis abingdoni)の、最後の一頭となったロンサム・ジョージ(Lonesome George)は、リストの筆頭に挙げられている。そして、中国やベトナムに生息する、体重100キロ以上、甲長は1メートルを超えるシャンハイハナスッポン(Rafetus swinhoei)がそのあとを追う。今では世界中に、わずか3頭のオスと1頭のメスが残っているだけで、今までこれほど危険性が高まったことはない。

また報告書ではアジアに生息する淡水ガメに焦点が当てられている。もっとも絶滅に近いと言われている、25種の淡水ガメのうち17種がアジアに生息しており、それらのカメは何十年にもわたって立証不可能なほどの違法取引の犠牲になってきた。また、アジアに生息するすべての淡水ガメやリクガメが、カメそのもの、もしくはカメから作られる製品の国際取引により何らかの形で影響を受けており、保護を目的としている法律や協定は効果的に施行できていない。

淡水ガメやリクガメは、2億2千万年ものあいだ繁栄してきたが、彼らのよろいである甲羅がこれから先、自分たちの身を守る保証はできないだろう、と科学者は言う。TFTSGの副委員長であり、報告書の共著者であるPeter Paul van Dijk博士は「甲羅は自然界の捕食者には効果的ですが、カメを消費しようとする人間には、太刀打ちできないのです」と話した。

中国では膨大な数の淡水ガメの取引が行われており、その巨大な需要を満たすため、毎年アジア各地やアフリカ、そして北アメリカから何百万匹も輸入されている。もともと中国に生息していた野生の淡水ガメは、ほとんど絶滅したも同然で、その中にはリストにもっとも絶滅の危機に瀕した種として挙げられているものも多く含まれる。現在、中国において、大規模な商業的養殖が急速に成長しており、国内需要の一部を満たしてきてはいるが、地球全体の淡水ガメの個体数は、食用や薬品としての計り知れない需要により、影響を受け続けているのが現状だ。

国際的なペットの取引も、個体数に打撃を与えている。収集家の中でも富裕層は、近絶滅種の淡水ガメやリクガメを手にいれるため、非合法なマーケットに何万ドルという金額を投じるのだ。また残念なことに、世界中に存在する密猟を取り締まる法律の多くは、手ぬるく、強制力に欠け、CITES(絶滅の恐れのある野生動植物の種の国際取引に関する条約――通称:ワシントン条約)のような国際協定が、取引の減少にある程度効果を表しているにとどまっている。しかし近年、この取り締まりの分野において、改善の明るい兆しが見え始めている。とくにマレーシアでは、世間の注目を集めた押収劇がいくつか行われ、逮捕にいたった。

淡水ガメやリクガメは、ほかの動植物にも恩恵を与える要の種となることも少なくない。たとえば、北アメリカに生息するサバクゴファーガメ(Desert Tortoise)やアナホリゴファーガメ(Gopher Tortoise)、南アメリカのアマゾン流域に生息するカワガメ(Giant River Turtle)、またオーストラリアおよびニューギニアのスッポンモドキ(Pig-nosed Turtle)は、相互作用の網の目の一部であり、生態系が健全に機能するうえで、相互依存している種なのである。淡水ガメやリクガメの存在なしでは、生態系および、人類やその生活にかかわる非常に重要な自然の恵みは、しだいに生物多様性の喪失に苦しむことになるだろう。

The Turtle Survival Alliance (TSA)は、飼育下繁殖のような、現場での保護活動に焦点を当て、淡水ガメを救うための闘いに乗りだした。目指すのは‘Zero Turtle Extinctions’、つまり淡水ガメの絶滅絶対回避である。「淡水ガメが失われていく速度は非常に早く、われわれは一生で、もっとも重要な野生生物の危機に取り組んでいると言えるでしょう。このことは、われわれに対する警鐘に他ならないのです」と、TSAの代表であり、報告書の共著者であるRick Hudson氏は語った。また、同氏は「ようやく危機管理に着手しました。成功しなければ、かつてない危機となりうる挑戦を始めたのです。この戦いに勝つためには、強制力を増し、しっかりと整備された保護プログラムを兼ね備えた国際援助社会からの、さらなる投資を見込まなければならないのです」とも話した。

共同での保護活動が行われなければ、地球上に現存する多くの淡水ガメやリクガメは、この2、30年のうちに絶滅してしまうだろう。進化におけるこの他に類をみない、素晴らしい宝物を守れるかどうかは、今、私たちにゆだねられているのだ。

http://www.iucn.org/?7054/The-25-Most-Endangered-Turtles-and-Tortoises

 

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