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2010年3月23日 (火)

チンパンジー密輸の厳重な取締りに、遺伝子情報が貢献

2010年1月22日 ScienceDaily 

翻訳協力:山西 林  校正協力:神田美恵

横行するチンパンジーの狩猟が原因で、この30年に西アフリカ各地でチンパンジーの個体数が75 %も減少していた。専門家によると、この違法行為を阻止するためには新しい戦略が必要だという。

米BioMed Central社のオープンアクセスジャーナル「BMC Ecology」に発表された調査結果は、遺伝子学がチンパンジーの密輸取引を厳重に取締まる方法に関する重要な手掛かりをもたらすと同時に、救出された類人猿を安全に再野生化するのに役立つ可能性があることを示唆している。

密輸業者は、国際的な闇市に出回る生きたチンパンジー1頭あたり1,775,000円(1米ドル=88.75円/2010年03月03日)、カメルーンの地元市場では約8,875円まで手にすることがある。強制的な野生動物保護法が存在するにも関わらず、この貧しい国の密輸業者が処罰を受ける危険を冒すことがあるのも意外とは言えないだろう。

ニューヨーク州立大学オールバニ校とカメルーンのLimbe Centerの協力連携において、研究者たちは救出されたチンパンジーの遺伝子配列と、カメルーンのいくつかの地域やナイジェリアとの国境に生息する野生のチンパンジーの遺伝子配列を比較し続けている。そうすることによって、救出されたチンパンジーたちがどこから来ているのかを究明し、密輸が一般的な問題なのか、それとも狩猟の盛んな生物多様性が脅かされている地域が存在するのかを見極めたいと考えていた。

霊長類研究における第一線の科学者であるMary Katherine Gonder氏は、次のように述べている。「私たちが収集した情報を、救出されたチンパンジーの産まれた場所をまとめた最新のコンピュータプログラムにかけたところ、それらのチンパンジー全てがカメルーンから来ていることが分かり、国際的な密輸については地元での取引ほど問題ではないことが示唆されました。心配なことではありますが、チンパンジーの密輸問題はカメルーンの至るところで起きていると思われ、救出されたチンパンジーの中には保護区域から来ているものさえいるのです。」

チンパンジーは、ハンターが別の動物を密猟している時に捕まることが多い。その別の動物の多くも絶滅の危機に瀕している。そこで、密輸ルートにおける狩猟パターンを特定することにより、この研究がチンパンジー以外の違法な野生動物の取引を減少させるのに役立つかもしれないと期待されている。1頭のチンパンジーを救出するごとに、10頭ものチンパンジーが殺されているため、この研究結果はチンパンジーの個体数の回復に大きな影響を及ぼすであろう。

幸いなことに、これら救出されたチンパンジーたちに関して、彼らを野生で暮らすチンパンジーと再会させるのにも、当該研究から得られた遺伝子情報が役立つものと思われる。Gonder氏は次のようにも述べている。「Limbe Wildlife Centerのチンパンジーの大半は、最も絶滅の危機に瀕するチンパンジーの亜種に属しています。彼らはナイジェリアおよびカメルーンに隣接した地域に生息しているだけです。既に2004年の時点で、このままの速度で個体数の減少が続けば、チンパンジーの亜種は25年以内に絶滅するだろうと予測されていました。以上のような理由から、保護されたチンパンジーたちがどこから来ているのかを把握することは、生物多様性の保全という観点からも非常に重要なことなのです。」

Lora Ghobrial, Felix Lankester, John A Kiyang, Akih E Akih, Simone de Vries, Roger Fotso, Elizabeth L Gadsby, Peter D Jenkins Jr and Mary K Gonder. Tracing the origins of rescued chimpanzees reveals widespread chimpanzee hunting in Cameroon. BMC Ecology,2010;

http://www.sciencedaily.com/releases/2010/01/100122002338.htm

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