タンザニア警察が象牙密輸調査を開始
2009年5月20日 Africa Science News
翻訳協力:戸津久美子 校正協力:津田和泉
タンザニア警察官は、横行する自国からアジアへの違法な象牙輸出に関わっている疑いのある国際的な密輸組織を調査している。
日刊新聞によると、現在、警察は公式にタンザニアからの象牙密輸増加の報告について追跡調査している、とタンザニアの犯罪捜査指揮官(DCI)であるRobert Manumba氏が述べている。
調査は、タンザニア産の最大級象牙の巨大な積み荷が、海外各地にて到着時に税関職員に押収されていることについての、最近の相次ぐメディア報道を追跡している。
それらの積み荷は、タンザニアの国立公園で増加している何百頭ものゾウの残酷な殺戮の陰で動いている、数百万ドルの象牙密輸ネットワークの一味によるものではないか、と現在、疑われている。
彼は今週、Press of Tuesdayの第1面で、フィリピンのマニラにて税関職員が押収した897,500,000円(百万ドル以上)以上の値がある巨大な象牙の積み荷に対して回答した。
その押収物は、3月にタンザニアから到着したブロー成形機らしきものでいっぱいのコンテナ内に隠されていた、と報告された。
フィリピンの税関職員が自国の地元メディアに述べた内容によると、そのコンテナは、内容物の申告に偽りがあるという警告に基づいて、正式な税関検査を受けた。
「コンテナを開けたとき、その警告が本当であることがわかりました。実際に、積み荷には象牙が入っていました。」とフィリピン税関警察長であるJoey Yuchongco氏は述べた。
積み荷の登録済み輸入業者は210 Enterprisesであることが判明し、今年3月1日からずっとマニラ港の南港にてそのコンテナを放棄していた、と彼は述べた。
象の牙は、宗教の彫刻、ピアノの鍵盤、その他高価な製品を作るために使用される、白い素材である象牙の基礎材料としてよく知られている。
今年3月にまた、フィリピンからあまり離れていないベトナムの当局が、同様にタンザニアから密輸された巨大な象牙の入ったさらに大きな積み荷の押収を発表したことが、報道された。
ベトナムで押収された積送品は、桁外れの約26,395,475,000円(2,941万ドル)であると伝えられた。
http://africasciencenews.org/asns/index.php?option=com_content&task=view&id=1267&Itemid=1
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