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2009年10月 6日 (火)

マリの干ばつに苦しむゾウ

2009年5月18日  CNN.com

翻訳協力:秋谷亜希子   校正協力:津田和泉

干上がった池の中で、泥まみれで横たわる幼いゾウたちの遺体は、悲痛な物語を伝えている。

必死に水を求め、精一杯鼻先を下に伸ばしよろけ、転げ落ちて、そのまま抜け出せずにマリの灼熱の中で息絶えたのだ。

「西アフリカ最後の砂漠ゾウ」は彼らを取り巻く厳しい自然条件に適応し生き抜いてきたと、ゾウの保護団体Save The Elephantsは月曜日、語った。しかし現在はさらに状況が悪化し、ゾウたちは「生態学的に生きることができる極限の状態」にいるという。

Save The Elephantsは月曜日、新たな写真を公開した。そこには世界で最も貧しい国の一つであるマリの壊滅的な干ばつと、そこでの生存闘争が映し出されている。

「すでに6頭のゾウの遺体が発見されている」ことを同団体は写真と合わせて発表した。

「つい最近、この他に水を探し求めて池の浅瀬に落ちてしまった4頭(うち3頭は子ゾウ)を救出。一番大きいゾウだけが一命を取り留めた」

子ゾウの鼻は短く、水量が減った池に届かないため、非常に危険な状態だという。

過去26年間で最悪の干ばつが、大陸の最北端に生息する「西アフリカ最後の砂漠ゾウ」の存在を脅かしているとSave The Elephantは話す。

現在わずか350から450頭しかいないゾウたちは「ティンブクツ最後のゾウ」と呼ばれてきた、とSave The Elephantの自然科学者Jake Wall氏は言う。しかし彼らがいるのはTimbuktu(トンブクトゥ)より南だとWall氏はマリのBamako(バマコ)でCNNの電話インタビューに答えた。「私たちは彼らのことを、よく『最後のサヘリアンゾウ』と呼んでいる」(☆訳注:この辺りはサヘリアン地域と呼ばれるため) マリの地図参照≫
http://www.ambamali-jp.org/ja/j02-01.html

毎年ゾウたちはサハラ周辺から水を求めて大移動する。彼らは他のどの生き物よりも長いルートで大陸を反時計回りに約700キロメートル(435マイル)を移動する、とSave The Elephantは言う。

国連開発計画(UN Development Programme)の人間開発指数(HDI)で、マリはほとんど最下位だ。その理由として挙げられたのは56パーセントの貧困率、人口の3分の1が40歳までに死亡していること、77パーセントの非識字率だ。

世界食糧計画(WFP)によればマリの乳児死亡の大半は栄養失調が原因だ。

気温の上昇を伴う干ばつは、畜牛が死に至る原因にもなっているとSave The Elephantは言う。「腐敗した死骸が放つ悪臭がたちこめ、残り少ない水も腐敗していて飲めたものではありません」

ゾウが暮らし、水を求める地域では「ゾウと家畜の世話人たちとの間で通常の平和な共存関係が崩壊しはじめ、水をめぐる争いが起きている」とWall氏は話す。

数週間、数か月先には希望がある。「6月に雨が降り始めれば、7月から8月に本格的な雨季がくるまでの間、ゾウたちは浅い池の水が飲めるようになるでしょう」と同氏は言う。

しかし「ゾウたちに水を確保するため」の「緊急の対策」が一時的に必要、とWall氏の団体は活動報告で述べている。

世界的なゾウの生息数の保護を行っているSave The Elephantは基金やマリ政府と手を結び、資金集めを呼び掛けていくという。

http://edition.cnn.com/2009/WORLD/africa/05/18/mali.drought.elephants/index.html

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