フィリピン当局が3.5トンの象牙を押収
2009年5月20日
翻訳協力:戸津久美子 校正協力:津田和泉
マニラ(ロイター通信)
フィリピン関税局は、タンザニアから発送されたコンテナ2台から推定3.5トンの象牙を押収した。当局は、国内で発見された積送品の中で最も大きなものの一つであると20日に発表した。
積送品にはプラスチックが入っているとされていたため、3月にマニラへ到着して直ちに疑った、と税関警察長であるNestorio Gualberto氏は述べた。
「どのような種類のプラスチック材をタンザニアは生産していますか?」と彼は言った。「私たちはすぐに象牙ではないかと疑いました。」
その積送品を引き取りに来た者はおらず、逮捕者は出ていない。
象牙には25キロの重さに至るものもあったと、当局は述べた。当局はその積送品が1億7950万円(200万ドル:1ドル=89.75円:09年10月9日)を超える価値とした。とはいえ、いくつかの国では1キロ当たり134,625円(1,500ドル)かそれ以上の価格とされているため、この数値は控え目な見積もりのようだ。
フィリピンには違法な象牙製宗教像の取引市場が存在するが、盛んな需要のある中国向けの象牙ではないかと当局は疑っている。
中国では、象牙はおもに箸または麻雀用チップに加工されている。
3年前にも、ザンビアから送られた約6トンの象牙がマニラコンテナ港で押収された。
http://in.reuters.com/article/worldNews/idINIndia-39753520090520
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