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2009年1月20日 (火)

eBayと象牙 象牙のネット取引禁止は環境に逆効果

* EBay に関するこんな意見もあります。

Slate Magazine、Brendan Borrell記者
2008年11月13日

(翻訳協力:平野容子、編集協力:秋谷亜希子)

私と同じように、特別な人へのクリスマスプレゼントは、彫刻が入った象牙の嗅ぎ煙草入れにしようと考えていた人には、今年が最後のチャンスかもしれない。
インターネットオークションサイト「eBay」は来年1月1日以降、オークションサイトでの象牙の売買を禁止すると10月20日に発表した。
先月、合衆国内の年間320万ドル(約2億8,800万円、1ドル=90円、2008年12月24日現在)に相当する量の象牙がeBayを通じて取引されているという推定が国際動物福祉基金(IFAW)から発表され、eBay側は困惑していたのだ。

eBayの決定は、いわゆる企業によるグリーンウォッシングの一例で、オークションサイト側が環境に配慮するように装って不都合を隠したような印象を受けるかもしれない。
今回の決定が、現在主流となっている保護活動家の意見とは異なることは事実だ。

eBayの発表からわずか1週間後、世界自然保護基金(WWF)が支持するワシントン条約(絶滅のおそれがある野生動植物の国際取引に関する条約、CITES)が、アフリカ南部の4ヶ国の政府が所有する、自然死あるいは生息数管理目的で殺されたゾウから得られた象牙の在庫を1回限りのオークションにかけたのだ。売上の150万ドル(約1億3500万円、1ドル=90円、2008年12月24日現在)は、ゾウの保護や地域の発展のために使用される。
象牙取引を取り締まる国際法は複雑だが、実はeBayに出品されているほとんどの象牙には全く違法性がない。もっと言うなら、インターネットを通じて象牙を購入すると、実はゾウの保護に貢献することになるのだ。つまり嗅ぎたばこ入れの需要が増えるほど、ゾウや彼らを取り巻く生態系は、近代化の圧力に潰されずに済むのだ。

ゾウの体の最も貴重な部位である120ポンド(約54キログラム)の象牙がもたらす恩恵を地域の人々が受けられない限り、野生のゾウは決してアフリカで生き延ることはできないだろう。
ジャーナリストのJohn Frederick Walker氏は、物議を呼んでいる1月に発売予定の著書「Ivory's Ghosts: The White Gold of History and the Fate of Elephants(仮題:象牙の亡霊:歴史の中の白金とゾウの運命)」の中で次のように主張している。
アメリカの動物愛護家はやたらとゾウの保護を唱えるが、貧困に喘ぎ、4トンの生きたブルドーザーにキャッサバ畑を荒らされ、生命の危険にさらされているケニヤの農家からすればそんなことは到底受け入れられない。アフリカの新聞をざっと読めば、ゾウに踏みつぶされた子供や混乱する村民、夜間の外出禁止令といったショッキングな見出しを目にするだろう。そんな状況下での生活はとても耐えられもしないくせに、自分達の動物園であるかのごとく、遠く離れた大陸に帝国支配的な考えを押し付けているのだ。

ゾウの問題は、ボツワナ、ナミビア、ジンバブエ、南アフリカの国立公園内の人々をも悩ましている。ゾウの生息数が急増して生態系に多大な影響を及ぼすことがないように、人間が管理する必要がある。
地上最大の哺乳類であるゾウは、1頭あたり1日600ポンド(約271キログラム)の草を食べ、50ガロン(約189リットル)の水を飲む。1970年、生息数管理を目的にゾウを殺害することに反対する人々はケニヤのツアボ国立公園で実施されたゾウへの不干渉政策から手痛い教訓を得た。干ばつ期に公園内の草原が枯れ果て、何千頭ものゾウが死んでしまったのだ。貧困に喘ぐ地元農家の食料となり、象牙はおよそ300万ドル(約2億7,000万円、1ドル=90円、2008年12月24日現在)の値打ちがあったゾウたちは、灼熱の太陽の下で腐敗してしまった。
数年後、南アフリカの野生動物の保護管理者はゾウの生息数を適正に保ち、処分されたゾウの象牙は将来オークションに出品するために厳重に管理する体制を整えた。

しかし、1989年、この現実的なゾウ保護の試みは大打撃を受けた。ブリジッド・バルドーやジミー・スチュワートなどの著名人が動物愛護運動に参加し、密猟者や明言はされなかったが野生動物の管理者たちの行動に対して「ゾウに対するホロコースト」であると反対を訴えたのだ。
Walker氏によれば、WWFやアフリカ野生動物基金は、持続的な象牙の活用政策の価値については触れないほうが賢明だと考えていた。当初アフリカや欧米諸国は象牙の取引禁止を歓迎していなかったが、世論の後押しもあり年内には決着が付いた。10月8日、ワシントン条約は、スイスのローザンヌでアフリカゾウを絶滅危惧種附属書Iに追加し、象牙の国際取引を禁止した。
アジアの輸入業者や象牙彫店は仕事がなくなり、「白金」は、社会的なタブーとなった。「その結果、象牙価格は暴落し市場は崩壊した」とWalker氏は述べている。

今回のeBayが槍玉に挙がった一件は、自体を悪化させるような思い込みを持つ動物愛護団体がアフリカの自然保護問題をかき乱す典型的な例だ。
象牙取引禁止の擁護派は、CITESによるオークションが悪徳トレーダーにとって密猟品を正規品に見せかけて販売する格好の機会になると主張する。しかし、WWFと国際自然保護連合が設立したある野生生物貿易監視プログラムによると、1999年にワシントン条約が象牙のオークションを承認してからの5年間は、違法な象牙の押収数が減少していた。正規オークションで合法的な象牙の取引が行われた結果、闇商品を扱うディーラーが一掃され形だ。中央アフリカおよび西アフリカでは現在も密猟は深刻な問題だが、利益を得ているのはアメリカのオークション参加者ではなく、地元アフリカの市場であるとデータは示している。

eBayで取引された象牙には全く違法性がなかったのだ。現在国内にある相当量の象牙は1989年に取引が禁止される以前に持ち込まれたもので、象牙の輸入は厳密な規制、管理が行われていなかった。個人使用目的であれば、認可取得済みのハンティング・トロフィーや、100年以上前のアンティーク象牙を持ち込むことができたのだ。
国際動物福祉基金(IFAW)のレポートによれば、eBayは投稿された文面から、一部の「違法性がある」あるいは「違法性が高い」取引を、難なく特定していた。調査によれば、オークションで取引されていた象牙で「違法性がある」に該当するのはわずか15.5パーセントだ。別の見方をすれば、eBayは明らかに活気ある正規の象牙市場に貢献していたわけだ。

象牙市場の改善は取引に透明性がなければ実現できず、eBayは理想的な役割を果たせる存在だ。落札価格や関係者など、すべてのオークションに関する情報がデータベース化されており、警察や自然保護団体に有益な情報提供ができるからだ。それらのデータに基づいて、取引の傾向や象牙の総取引量が探知でき、疑わしい落札者や出品者の特定も可能になる。一旦市場がオフラインへと移行し、Craigslistのような広告サイトを通じて取引されるようになれば、ここまでの監視はおよそ不可能だろう。

eBayが野生動物保護の立場を取りたかったのであれば、米国魚類野生生物局の協力を得た上で、野生生物製品の取引に関するすべての情報は政府のデータベースに記録されるとオークション利用者に、通告すればよかったのだ。最終的には抜き打ちのDNAテストも実施し、インターネット上の市場を持続可能なものに整備していく旨を付け加えれば尚良い。こうした枠組みの中でなら、象牙はその価値を取り戻し、認可を得た販売者から国境を越えて輸入することも可能になるだろう。
象牙取引が禁止されて20年間たった今こそ、ゾウの保護には、牙を抜くような痛みが付き物であることを認識するべきなのだ。

Brendan Borrell氏は、Scientist誌の記者であり、野生動物に関する記事をスミソニアン・マガジンやNatural History誌に寄稿している。

http://www.slate.com/id/2204526/

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