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2008年12月18日 (木)

違法取引、インドで野生生物大量殺害

バンガロール発 
Malini Shankar IPS(インター・プレス・サービス通信)記
2008年10月13日
*Malini Shankar氏は、野生生物の報道写真家として、またドキュメンタリ-映画製作者として有名。

(翻訳協力:蔦村的子、編集協力:サーリしのぶ)

「違法取引取り締まり不十分により、非常に多くの野生生物絶滅危惧種が、中国伝統医療の漢方薬の原材料となり違法取引市場に出回っている」と専門家及び活動家が明らかにした。

「中国市場は、隣国からの野生生物製品を吸い込む『ブラックホール』のようなものだ」と述べるのは、IPSとEメールでインタビューに答えたIFAW(国際動物福祉基金)の活動として世界に拠点を持つ「野生生物取引プログラム」主任であるPeter Pueschel氏である。

中国の南側に隣接するインドは生物多様性に富んでおり、また、法規制にも不備があるため、最も危険性の高い地域である。

インド野生生物保護協会(WPSI)に保存されている野生生物に関する犯罪データベースによると、同国では1994年から2008年8月31日の間に、846頭のトラ、3,140頭のヒョウ、585

頭のカワウソ毛皮が密猟され、さらに2000年から2008年の間に、320 頭のゾウが密猟されたという。

「今日では漢方薬の原料となる多くの種が、国内法及び国際法により保護されているにもかかわらず、過去20年間の漢方薬需要拡大により、違法取引や密猟は危機的レベルまで増加してしまった」とイギリスに本拠地をおく野生生物取引監視ネットワークであるTRAFFICインド事務所のSamir Sinha氏は語る。

「この問題は多くの地域で見られ、その主な理由として、政治的支援の不足が挙げられる」とWPSIのべリンダ・ライト氏は説明する。

ゾウ、トラ、ヒョウ、マングース、ツキノワグマ、サイ、ヘビ、蝶、ゴリラ、カワウソ、ジャコウジカ、レイヨウ(鈴羊)、爬虫類、そしてノムシタケ菌やヤマアラシの針は漢方薬に用いられるため大量の原材料となり、インターポール(国際刑事警察機構)によると、その量は年間200億ドル(1兆9504億円:レート1ドル=97.52円、11月17日現在)に値するという。

「私たちは、野生生物取引ルートがあるとわかっているが、摘発するのは困難だ」とTRAFFIC中国事務所 所長であるXu Hongfa氏は、IPSの質問にEメールで答えた。

野生生物専門家の多くによると、中国当局が漢方薬産業は東アジア文化の一部とみなされるという理由で、それをほとんど規制していないという事が、違法取引を助長しているという。しかし、北京ではある特定の種、例えば中国の象徴ともいえるジャイアントパンダなどを保護する事ができ、同市ではそれを積極的に保護している。

Xu氏は「ジャイアントパンダを密猟すれば厳しい罰を受けることになり、ジャイアントパンダ1頭の密猟が発覚すると、中国政府により少なくとも懲役10年の刑を下される」と説明した。また「中国政府は漢方薬市場の管理を強化改善する行動を起こしているが、あまり順調にいっていないのが現状だ」と同氏は認めた。

「2008年6月の5日間において、EIA(環境調査機関)の調査員らは、すでにアジアの大型ネコ科動物の皮の密売歴のある5人の取引業者を監視した」とロンドンに本拠地を置くEIAのDebbie Banks氏は述べ、さらに、中国当局は伝えられた情報に対処できていないと付け加えた。

「私たちは法執行当局に、適切な処置を取れるよう十分な情報を伝えている。当局が常習犯に対し法を執行する際に手落ちがあったのは明らかだ」とBanks氏は発言し、さらに「こちらが密買業者の詳細を公表するのは、適切ではないだろう」と付け加えた。

Pueschel氏は、2008年7月に中国政府保管管理下から消えた110トンの象牙の在庫品に言及し、「ここでの主要問題点は、このような事件が深刻に受け止められていないというところにある。この象牙がどこへ行ったのかまったく不明だ。こうした事実にもかかわらす、中国はCITES(ワシントン条約:絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)事務局に支援を受けている象牙輸入国(『貿易相手国』)だという姿勢を示している」と説明した。

2006年5月、3,900kgの象牙積送品が材木のコンテナに隠されているのが発見され、香港の税関職員により押収された。これにより、野生生物密輸業者の使う巧妙な手口が明らかにされた。「象牙は通常『ある一定のサイズ』にカットされていて、どんな種類の梱包の中にも隠しやすい」とバンガロール市に本拠地を持つ野生生物調査官Pablo Tachil氏は述べる。

Tachil氏によると、ミャンマー連邦がインドの近隣国であり、また東南アジアの主要市場に近いことから、野生生物取引の主要輸送ポイントとして姿を現したとのことである。さらに、「ミャンマーは取締規制が緩く、密猟者や取引業者の絶好の隠れ場所ともなっている」と説明した。

野生生物保護活動家たちの頭を悩ませるのは、世界中で野生生物を使った製品の需要が絶えないことだ。

「たとえば、象牙製品の需要はゾウ人口に明らかな危険を引き起こすにもかかわらず増加してしまい、その原因の一つとして、無規制売買を容易にしているeBayのようなインターネットの商業サイトが挙げられる」とPueschel氏は発言し、「私たちはインターネット上のすべての野生生物取引の禁止を訴え続ける」と意気込みを語った。

2007年のIFAW(国際動物福祉基金)は、eBayの象牙リストをすべて調査し、その少なくとも90%の合法性が疑われることを明らかにした。eBayは、同サイトで『利用者に商品を購入の際には、動物種の保護を支援するかどうかということも含めて、社会と環境に明らかに影響を与える、ということを示してる』と主張する一方で、野生生物保護活動家たちは、eBayはそれを監視するための手段を何もとっていないと指摘。

漢方薬の原料として命を落とす危険性が最も高い動物はトラである。なぜなら、中国ではトラは強さと力の象徴として、また、その製品に薬効があると信じられ、長い間尊ばれてきたからである。つい1世紀前までは、8亜種、10万頭以上の野生のトラが世界各地に生息していた。今日では、世界中にわずか5亜種のトラしか存在せず、その中でも野生のトラは5千頭に満たない。

インドで喜ばしいニュースといえば、2002年から2005年にかけてラジャスタン州サリスカ保護区ですべてのトラが殺され、その事件が国民の注意を引き、当局が密売業者を確実に逮捕し、警察の記録に載せる手助けとなったことである。

また、インドでは近年有名人が数人密猟をしたとして逮捕され、世間の関心が野生生物保護へと向けられた。これら有名人の中には著名な映画俳優のSanjay Dutt氏、Salman Khan氏、及びインドの元クリケットの主将Mansur Ali Khan Pataudi氏が含まれる。

2008年6月、2人のチェコ人が、ダージリン市の近くのシンガリラ国立公園のインド野生生物(保護)法表1のリストに載っている、「デリアス・サナカ」という絶滅危惧種の蝶を密輸出しようとして有罪となった。そして9月までに、そのうちの1人に、6万ルピー(=1,300米ドル=126,776円:1ドル=97.52円、11月17日現在)の罰金と3年間の禁固刑が言い渡された。

ISPの取材に対して「このような例は、当局の野生生物関連犯罪の防止に大いに貢献している」とダージリン市の森林警察官Kumar Nag氏は述べた。

Project Tiger (http://www.projecttiger.nic.in/sariska.htm)

http://ipsnews.net/news.asp?idnews=44232

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