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2008年9月25日 (木)

ゾウ、2020年には絶滅に直面するおそれ

IPPメディア(タンザニア初のメディア)「ガーディアン」記者 2008年9月3日

(翻訳協力:蔦村的子・編集協力:MM)

アフリカゾウが殺されてゆくスピードが、1989年に象牙取引の国際的禁止条約が発効して以来、恐ろしい勢いで増加しているそうである。

民衆の激しい抗議を受けて象牙取引の禁止制度が生まれたが、奇妙にもその後、抗議の声はやんでしまった。ワシントン大学の自然保護生物学者Samuel Wasser教授は、その理由として、アフリカゾウの窮状に対する民衆の意識が下がってしまったせいだと、強く主張する。

最近の研究では、アフリカに深く根付いている密猟は、ゾウの年間死亡率の8%を占めているという。

ワシントン大学のWasser生物学教授によれば、象牙取引禁止に至る後押し要因となった約20年前の年間死亡率の7.4%よりも今の方が高いという。

1980年代後半の密猟当時の年間死亡率は、100万頭以上の個体数にもとづいて得られた数字であるが、今日では、アフリカゾウの総個体数は47万頭を割り込んでいる。

「この傾向が続けば、フェンスで囲った区域でしかゾウは生き残れなくなるであろうし、そうした保護にはかなりの法の施行が必要となる」とWasser教授は指摘している。

Wasser教授は、新聞「保全生物学(Conservation Biology)」の先月号に載った著者たちの中でもリーダー的存在であり、その中で発表された観察結果によると、民衆が新たに圧力をかけてより強度の法規制をかけない限り、今の傾向が続けば、2020年にはアフリカゾウで現在生き残っている大きなグループの大半が絶滅しかねない。

Wasser教授の共同執筆者は、野生生物犯罪国際警察特別調査委員会およびイスラエル自然・公園当局のWilliam Clark氏、カメルーン共和国最後の大型類人猿協会のOfir Drori氏、ケニア共和国におけるルサカ合意に基づく法執行対策チームのEmily Kisamo氏、ワシントン大学のCelia Mailand氏、タンザニア共和国におけるソコイネ農業大学のBenezeth Mutayoba氏、ならびにシカゴ大学のMatthew Stephens氏である。

Wasser教授の研究室では、特定の象牙がどの象集団のものであるかをDNAで確定することのできる手段を開発した。

この手段の開発が重要な意味を持つのは、密猟者たちがしばしば、ある国でゾウを襲っても、法規制から逃れるために隣国から密輸品の象牙を出荷することがあるためである。

たとえば、2002年にシンガポール共和国で押収された6.5トンの象牙はマラウィ共和国から出荷されたものであったが、これは、DNA判定の結果、元々はザンビア共和国を中心とする地域で取れた象牙であった。

同様に、香港で押収された2006年出荷の3.9トンの象牙は、カメルーン共和国から送られてきたものであったが、DNAによる科学捜査では、ガボン共和国を中心とする地域から採取されたことが判明している。

最近の主要な象牙の押収から得た証拠から得られた結論としては、象牙は広範囲な地域から採取されるのではなくて、むしろ、ハンターたちは、特定の群れをねらっているのである。

Wasser教授は、こうした情報を元に当局は密猟がよく行われている地域で集中的に法的取り締まりを強化し、ゾウの密猟を防止することができると指摘している。

同教授は、しかし、密猟禁止のための国際的な取り組みを強化する上での資金を増やすよう市民からの圧力が十分にかからない限り、それは実現できない」と述べている。

1989年に、絶滅危惧種の貿易を制限するワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約CITES)により、ほとんどの国際的象牙取引は禁止された。

この条約では、国家が合法的に群れから選別したゾウか、自然死したゾウの象牙以外は、象牙取引を禁じている。

同条約が施行された当時、密猟によって殺されるゾウの数は年平均7万頭にのぼっていた。

この条約のお陰で、従来よりずっと厳しい法的取り締まりが始まり、密猟をがほとんど即座になくなることとなった。

だが、成功したという意識は、逆に法の執行を弱める結果となってしまった。

ワシントン条約の施行から4年後、欧米は、の支援は打ち切られ、は徐々に増加して、現在の割合は憂慮すべき事態になっている。こうWasser教授は指摘する。

「状況は、以前より悪くなっているが、民衆は気付いていない。ゾウは非常に重要な種なので、事は非常に深刻だ」と同教授は説明する。

「ゾウは生息地を開放的な場所に保つので、こうした生態系にたよる他の種はゾウの作った生息地を使用して生きることが出来る。ゾウがいなくなったら、生息地の大々的な変化が起こり、生息地を失った多くの種に悪影響が及ぶ」同教授はそう付け加えた。

Wasser教授は、ゾウはまたエコツーリズムの主要な部分を占めると、見ている。「ゾウは、多くのアフリカ諸国でハードカレンシー(翻訳者注:ドルまたはドルと自由に交換できる通貨)を得るための重要な手段だ」

Wasser教授は、象牙の違法取引は主に大規模な犯罪シンジケートが行っており、彫刻やハンコのための象牙の需要がある中国と日本で象牙の市場が成長しつつあることが背景としてあるのではないかとにらんでいる。

アメリカ合衆国では、近年、急激に象牙の需要が高まっている。象牙の多くはナイフの柄や銃の握りの部分に使われる。

「Care for the Wild」(イギリスの非営利自然保護団体)からの5月の報告によれば、アメリカ合衆国は、中国に次いで2番目の規模の違法な象牙の市場と位置づけられている。

しかし、検事たちにとって違法取引は優先順位が比較的低く、地球規模の貿易を促進する新しい法律が作られると、「ローリスク、ハイリターンになるという当局にとって悪夢の状態になってしまった」と、Wasser教授は述べている。

同教授の観察によれば、そうした違法取引を抑制する唯一の方法は、法規制の的を、象牙が複雑な地球規模の犯罪貿易ネットワークに入る前に、象牙採取地域に絞ることであるという。

象牙の需要を減らし、欧米からの必要な法規制上の援助を取りつけるには、民衆の支持が非常に重要である。

しかし、Wasser教授は、3、4カ国で管理下におかれた個体数から増えすぎたゾウを間引きする必要があるとのニュース報道のせいで、アフリカにはゾウが多すぎると多くの人々に誤解を与える結果になってしまったと考えている。

管理下におかれた個体数集団は、ゾウの自由な移動を制限するためにフェンスで囲まれている。

「民衆の支持のお陰で、1989年に違法象牙取引を止めさせることが出来たのであり、また同じことが出来るはずだ。DNAサンプリングによって、私たちは密猟頻発地帯法の執行の的を絞ることが出来る」とWasser教授は、述べている。

同教授は、「DNAサンプリングにより、国々は、国土内で起きていることに対し、今まで以上に責任を持たざるを得なくなると同時に、また、私たちにしても、注視すべき事柄をより把握できるようになり、願わくはゾウが実際に殺されてしまう前に密猟者たちを止めることができるようになりたい」と説明している。

この研究の資金を出してくれたのは、「米国魚類野生生物局アフリカゾウ保全基金」、「ワシントン大学保全生物センター」および、「国際動物福祉基金IFAW」である。

天然資源観光旅行副大臣Ezekiel Maigeは、昨日コメントを求められ、「密猟により、アフリカゾウは本当に絶滅するおそれがある」と述べた。

しかし、Maige副大臣の説明によるとタンザニア連合共和国で登録されているゾウの個体数は安定して増加しているという。

Meige副大臣は、「タンザニアは今や12万頭以上のゾウの個体数を誇っており、1990年代の4万頭より増加している」と述べた。さらに、「我々は、CITES(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)が世界中のゾウの取引を制限しているので、ゾウの狩猟許可を出さない」と付け加えた。

http://www.ippmedia.com/ipp/guardian/2008/09/03/121821.html

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