ベトナム国会議員、野生生物の飼育と売買について討議
Thanhniennews.com Xuan Toan記 2008年6月3日 ベトナム
月曜日に議会で生物多様性法案について論議を交わしていた国会議員は、保護下の動物の繁殖施設での飼育を容認するかどうかで意見が分かれた。
繁殖施設での動物の飼育と売買を容認すべきだという意見が多数を占めたが、反対意見を唱える議員も少数いた。
北カオバン省の国会議員であるHoang Thi Binh氏は、野生動物の飼育と売買は、絶滅の恐れのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(CITES)に違反しないと述べた。
同氏はまた、野生動物の飼育と売買を容認することにより、野生動物の違法な狩猟の防止にも役立つだろうと付け加えた。
ベトナムでは、違法にもかかわらず「高級」食品としての野生動物の取引がいまだに広く行われている。
提案された法案の下では、野生動物を飼育する繁殖施設はライセンスを取得し、動物の明確かつ法的な出どころを提示し、動物にとって良好な住環境を保障しなければいけなくなる。
しかし南タイニン省の国会(NA)議員のNguyen Dinh Xuan氏は、野生動物の飼育と売買は国の森林保護法と環境保護法に反すると述べた。
同氏は国会に生物多様性法案の規定について慎重に考慮するよう訴えた。
国会文化教育青少年委員会のメンバーであるNguyen Minh Thuyet氏は、保護下の動物の飼育と売買は禁止されるべきだと述べた。
法案では、生物多様性の保護以外を目的としたゾーニング計画と重複した場合、生物多様性保護を目的としたゾーニング計画の方が優先される。
しかしながら、北ハナム省の国会議員であるLe Minh Hong氏は、国家の安全を促すような別のゾーニング計画を最優先させるべきだと思っている。
中部高原にあるザライ省のNguyen Thi Thu Ha氏は、国立薬物研究所が「貴重」であると分類した絶滅の危機に瀕している134種余りの薬草も、この法案に取り入れられるべきだと述べた。
いくつかの法案と決議案について採決を行い、一カ月間続いた国会を今日終える。
http://www.thanhniennews.com/politics/?catid=1&newsid=39011
(翻訳協力:瀧口暁子・編集協力:佐藤久美子)
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