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2008年6月 5日 (木)

シベリア:森林伐採の闇市場

BBC  Lucy Ash記 2008年4月9日

タイガとして知られるシベリア東部の広大な森林が、中国の木材業者にとって宝の山となっている。急成長を遂げている自国に供給するため国境を越えて未加工の丸太を輸入しているのだ。しかしそのほとんどの木材取引が違法である。

有刺鉄線がはりめぐらされたフェンスに、叩き割られた窓、ボロボロのアパートの塀が立ち並ぶ国境沿いの町ザバイカルスクは、捨て去られた軍の駐屯地の様相を呈している。

唯一目につく色といえば、スターリン時代に建てられた鉄道駅のタワーの薄黄色だけだ。

はたから見ると永遠に続いているかのような貨物列車の列がガタガタと音をたてて南部を通過し、中国へと向かってゆく。列車のいくつかは30もの貨車があり、ロシア産の木材を山積みにしている。

これらのマツ、カラマツ、アスペン、カバノキのほとんどが無許可で伐採され、密輸出されている。

違法伐採は長きにわたってロシアの悩みの種である。しかし問題は近年、木材を猛烈に欲している中国のせいで深刻化している。

≪森林の消滅≫

バイカル湖とロシア極東にはさまれた、シベリア東部のザバイカルスク地方はもっとも悪影響を受けた地域のひとつである。

連邦政府森林省よれば、その地域での違法伐採は年間200万立法メートル以上にものぼるという。

同庁は、もし違法取引を防止するために何らかの措置を講じなければ、その地域に残っている木々は5年もするとすべてはぎ取られてしまうと警告している。

昨年5月、ロシア天然資源大臣であるYuri Trutnev氏はその地域を電撃訪問し、そこで見たものに衝撃を受けたと語った。

大臣はその「完全なる無法村」では木々は切り倒され、それらは鉄道の側線に積み込まれて中国へと送られていたと訴えた。

プーチン前大統領は近頃、未加工の丸太の輸出は「横領に匹敵する」と言及した。

そして「私たちの隣国はロシアの木材で何十億ドルともうけているというのに、私たちはこの自国で、木材を加工できる状況をほとんど整えていない」と苦言を呈した。

≪中国の富 ≫

10年前、満州里は中国北東部の内モンゴルの一角にある、ほこりっぽい国境沿いの町だった。しかし今や、シベリアの森林からの木材で財をなした光輝く大都市である。ロシア前大統領の憤りも理解できるというものだ。

幾重にも積み重ねされた木材に囲まれた広大な材木置き場にたたずんでいると、何機ものクレーンと、その向こうに色鮮やかな超高層ビル群が見えた。

この夢のような都市は、きらびやかなショッピングモールへ衣服やカメラ、DVDなどを数日にわたって相次いで買いにくるロシア人観光客を出迎えている。

満州里にある70もの木材業者のうちのひとつを経営するGuang Delin氏が大層なレストランでの昼食に私たちを連れて行ってくれた。

ステップを渡ってきた、凍てつくような風が吹くなか、レストランの中の様子は南国だった。

レストランは青々と茂った植物や水槽で飾られていた。テーブルまで歩いていく途中、人工の池のふちで日光浴をしているワニも数匹見た。

ウェイトレスがチョロチョロと流れる噴水のそばを通り抜けて蒸しヌードルがのった皿を運んでくるのを見ながら、私は国境の反対側、ロシアで出会ったひとりの女性のことを考えていた。

Natashaはザバイカルスク地方の「無法村」と呼ばれた村のひとつに住んでいる。その地方の中心地チタから車で荒れた道を7時間ほど走ったところだ。彼女の家には水道がなく、近くの井戸までバケツで水をくみに行かなくてはならない。

「私は3人の子を持つシングルマザーで、ひとりの子は病身です」彼女は私に語ってくれた。「ここでの生活はとてもきびしいものです。今じゃ集団農場は破たんしてしまい、ほとんど仕事がない状態です」

彼女の近所に住む、毛皮の帽子をかぶった年老いた男性もうなずく。

「村人のほとんどが闇市場で伐採をして働かなくちゃならない。純粋に生きのびるため、パンを買って家族を養うためさ」

「この辺には以前、豊富に森林があったんだ」彼は腕をめいっぱい広げて続けた。「でも今は、ごらんのとおり。ほとんど何も残っちゃいない。あるのはわしらが爪楊枝って呼んでいる、小さくて細い木だけさ」

≪無許可の伐採 ≫

ロシア警察は抜き打ち検査をおこなう山林部を新たに設けたばかりだ。

しかし新たなロシア森林条例のなかには相反する点がいくつもある。その条例の不透明性は大規模な無許可伐採にまんまと利用され、伐採者は税金をのがれて大金を手にしている。

しかし、そういった違法取引に対して非難の声をあげることは危険でもあるのだ。

木材加工施設を経営していた地方議員のVladimir Baranov氏が自宅の玄関先で射殺されるという事件が2005年に起きたのである。

同僚議員のViktor Ostanin氏を含め多くの者が、彼はその地域で中国マフィアと関係を持つ、有力な事業家勢に仕組まれた契約殺人の犠牲者だと考える。

元情報部員であるOstanin氏は、違法伐採に立ち向かう最善の方法は、ロシアで木材加工における仕事をさらに増やすことだと述べた。

「残念なことに、私たちは中国がこの国の木々を大変な安価で買うのを黙って見ているだけです。中国はそれらを加工し、家具や床板にして他国へと輸出しています。全くおかしなことです」

「さらに悪いことに、私たちは自国の環境を破壊しているのです。なんという遺産を、私たちは子孫に残しているのでしょうか」

だが国境をはさんだ隣国の脆弱な法律制定や政治的腐敗を利用している中国企業を非難できるのだろうか。

「当初は企業もみなロシアの法律に従うつもりであったと思います」北京の環境活動家のWen Bo氏は言う。

「しかしもしロシアが自国の森林に対して関心がなく、またロシアの役人がわいろを受け取り秘密裏に金のやりとりをし、違法業務を推奨していたのだとしたら、そのような環境でのビジネスはかんたんにできてしまいますね」BBCラジオ4月10日木曜日 英国夏時間11時クロッシング・コンチネンツによるシベリアのタイガでの違法伐採報告。

http://news.bbc.co.uk/1/hi/programmes/crossing_continents/7338623.stm

(翻訳協力:ジョーンズ有香・編集協力:佐藤久美子)

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