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2008年6月 5日 (木)

南アフリカ、頭数制限のためにゾウの間引きを解禁

Bloomberg.com  Mike Di Paola記  2008年4月24日

南アフリカはこれまでゾウ保護のために尽力してきたが、今、頭数の増大に直面している。政府は13年間続いたゾウ間引き禁止法を5月1日付けで解除する。

政府はまもなく、1995年に禁止された議論を醸し出す「間引き」を許可することになる。ゾウの頭数を管理する他の方法が失敗した場合の最後の手段として。

わたしを悩ませているのは、いかにも同意しかねる、この「最後の手段」ともいえる方法がリストの一番目にあることだ。

間引きすることは、常に不愉快な仕事である。ゾウたちはヘリコプターで集められ、神経筋肉系の薬である、塩化スキサメトニウムを撃ち込まれて静止状態となる。

窒息死しなかった場合は、銃弾で頭を撃たれる。今回、また間引きが開始されるとなると、薬物の使用は禁止され、政府の新しい規則の下、「迅速で慈悲深い方法」で行われることになる。

南アフリカ共和国の環境・観光大臣である、Marthinus van shcalkwyk氏は、先月、間引きという選択肢について発表した。ゾウの頭数は、現在、2万頭であり、年間5%の割合で増加していると述べた。

「この議論には強い感情が絡むと予想はしていました。ゾウのように人間と特別な方法で、信頼関係を結べることのできる生き物は、地球上で稀だからです」と同氏は述べた。

≪ボイコットの脅威≫
大臣が発表を行うやいなや、Animal Rights Africa(ARA)などの動物愛護団体が、観光業のボイコットを図ると脅迫した。

南アフリカにおいて、ボイコットという言葉は特別の響きを持つ。観光業が、国内総生産(GDP)の10%を占めるからだ。観光客は野生動物を見に訪れるので、環境問題と観光業が一つの省にまとめられているのも偶発的なことではない。

驚いたことに、保護活動家や長くにわたってゾウを擁護しているRichard Leakyey 氏もこの決定を支持している。ケニヤで違法な象牙の売買を撲滅しようと戦ってきた同氏は、かつて必死になって間引きすることに反対してきたはずだった。

しかし、今は、WildlifeDirect のウェブサイト(http://wildlifedirect.org)の中で、「南アフリカは、ゾウの群れを利益のために間引きしていた時代から大きな進展を遂げた」と述べている。

このことは確かに事実である。南アフリカはゾウの保護にかけては実によくやってきた。だからこそ、この辛辣な決断を下さざるを得ない事態に直面しているのである。

Leakey氏も、間引きは実に嫌な方法だとは思ってはいるが、しかし頭数を減らすことは避けられない必要悪であると語る。

≪家族集団≫

間引きが再開されると、かつてのように、家族、あるいは群れ全体が殺されることになる。Leakey氏は、後に残るものへのトラウマを最小限にとどめるように主張している。実に最悪状態の中の愛だ。

ゾウにとって最大の敵は、もちろんわれわれ人間である。人間が、土地や資源を求めれば求めるほど、ゾウたちを締め出してしまう。

「今日、多くのゾウたちは、散在する保護地区で生息しています。しかし、このような分断化された生息地は、ゾウの個体数維持にとっては不自然であり非現実的です」と国際動物福祉基金(International Fund for Animal Welfare)のColleen Cullen 氏は言う。「ですから、保護区を拡大し、『メガ・パーク』すなわち『国境を越えた保護区』を作ることが大切なのです」

多くのゾウは、保護区内に棲んでいる。クルーガー国立公園だけでも14,000頭にもなり、他のゾウたちも、孤立したプライベートの保護区で生活している。ゾウたちは、生息可能な地域にあふれていて、その地域は全国土の20%弱の土地を占めているに過ぎない。クルーガー国立公園では、すでにその許容量7,500頭の約2倍のゾウが生存している。

政府が、間引きする前に計画している他の戦略は、範囲操作である。すなわち、生息地を拡大し、アクセスを容易にし、何頭かのゾウを移動させ、雌のゾウに避妊薬を注射するのである。

≪避妊≫
「われわれが心配しているのは、政府の連中が別案については真剣に考えないだろうということです」と全米人道協会(the Humane Society of the U.S.)のAndrew Rowan 博士は語る。同博士は、南アフリカにおけるゾウの避妊に関する研究を、9年間にわたり監視してきた。

プライベート保護区の何十頭ものゾウについて同博士が行った実地テストは、ほぼ完璧に近い。雌のゾウは、馬に使用される避妊法である、排卵抑制のワクチンを投薬される。最初の年は二回、翌年からは年に一回の投薬となる。不幸なことにこの投薬もヘリコプターから射撃されるのだが、少なくとも、ゾウたちはその苦しい試練を乗り越える。 

一方、費用は高額で、ゾウ一頭につき、800ランド(南アフリカの貨幣で約100ドル、約1万円)である。もし、この処方が大規模に行われるのならば、もっと値段を下げる必要がある。Rowan博士は、国内のゾウの生息数を安定させるためには、85%の雌が投薬される必要があると憶測している。

「われわれが、他の方法を吟味したり試みたりせずに、間引きのことを語ることでさえ、全く持って非道だと思っています」と同氏。

まったく、南アフリカ政府は、この崇高で壮大なるゾウを間引きすることこそ、あらゆる可能な方法の中で最悪の選択であると知るべきである。この忌まわしい慣例が、決して二度と必要にならないように、政府は勤めるべきだ。

(Mike Di Paola氏は、Bloombergのニュースに寄稿。環境問題とその保護について書いている。意見は本人自身のものである)

http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601088&sid=acAeaMBWi9nY&refer=muse

(翻訳協力:渡邉勇夫・編集協力:石塚信子)

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