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18 植物

2017年4月21日 (金)

違法取引によりサボテンが世界で最も絶滅の危機が迫る種に-IUCNレッドリスト

和訳協力:山崎 有起枝、校正協力:山本 麻知子

2015年10月5日 IUCN International news release

サボテンの種の31%が絶滅の危機にあるとする、IUCN(国際自然保護連合)とパートナーによる初のサボテン種群に関する総合的な世界評価書が本日発行の科学雑誌Nature Plantsで公開された。
これはサボテン類が、IUCN Red List of Threatened SpeciesTM(絶滅危惧種に関するIUCNレッドリスト)で哺乳類や鳥類よりもさらに危険性の高い、最も絶滅のおそれがあるグループに分類されたということだ。

報告書によると、世界中のサボテン1,480種の半数以上が人によって利用されており、人間の活動からくる圧力は増している。
持続不可能な収奪と同様に、園芸用や私的な収集を目的とした、生きた植物体や種子の違法取引はサボテン類にとって大きな脅威であり、サボテンの絶滅危惧種の47%に影響を与えている。

「これらの調査結果は憂慮すべきものです」とIUCN事務局長のInger Andersen氏は語る。
「今回の評価結果は、植物の取引を含めた違法な野生生物取引の規模が、我々が当初想定していたよりもはるかに多いこと、また世界的に注目され人々の関心を集めやすいサイやゾウなどよりも、もっと多くの種に違法な野生生物取引が関与していることを示してます。これらの種のさらなる減少を食い止めるためには、速やかに違法な野生生物取引に対抗する国際的な活動に取り組み、CITES(Convention on International Trade in Endangered Species:絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、通称「ワシントン条約」)の履行を強化しなければなりません」。

サボテンに対するその他の脅威としては、絶滅危惧種の31%に影響を与えている小規模な畜産農家の放牧や、24%に影響を与えている小規模な農家の毎年の耕作などが挙げられる。
宅地開発や商業施設の開発、採石、水産養殖、特にエビの養殖はサボテンの生息地へと広がっており、これらもまたサボテン類への大きな脅威となっている。

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2016年12月23日 (金)

専門家が野生植物の取引レベルと保全状況について評価

和訳協力:河村 美和、校正協力:木田 直子

2015年10月19日 CITES Press Releases

ジョージア(旧グルジア)のトビリシで、Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora (CITES:絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、通称「ワシントン条約」)の第22回植物委員会が2015年10月19日から23日まで開催され、世界中から第一線の専門家たちが集まっている。
CITESの締約国や政府間組織、NGO、民間企業などからのオブザーバーを含めて、160人以上の代表団が一堂に会するとみられている。

協議の最重要項目は、African teak(アフロルモシア)やシタン、コクタンのような高価値の木材や心材を利用する樹種、またアフリカンチェリー(古くから樹皮を薬用に供されている)、Agarwood(沈香)やビャクダン(どちらも香木として用いられる)のような、その他の経済価値の高いNon-timber forest products(非木材林産物)などの保全状況や利用の程度についてである。
また、木材の識別ガイドラインやアロエ類、サボテン類の取引や保全状況に関する評価も協議項目に含まれる。
さらに委員会は、人工的に繁殖させた植物の取引の報告に関する付加項目についても検討する。
付加項目は、樹木や多年生植物の存続に対する無害証明の認定の手引きや、その他の生物多様性関連の多国間環境協定等との連携などである。

委員会の重要性に関して、CITESの事務局長、John E. Scanlon氏は以下のように述べている。
「植物委員会で決定される勧告は科学的基礎の上に成り立っており、CITESの締約国に、野生植物の保全と持続可能な利用に関する意思決定の指針となる最善の科学的な情報を提供するものです」。

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2016年8月11日 (木)

ソテツの違法採掘で10年の刑に

和訳協力:伊川 次郎、校正協力:滝野沢 ゆり

2015年7月8日 IUCN Redlist News

東ケープ州および、おそらく南アフリカ全土における記録史上初めて、ジャンセンビル地方裁判所がオニソテツ属のソテツ類の違法採掘者に、執行猶予なしの10年の禁固刑を宣告するという、革新的な判決を下した。

IUCN(国際自然保護連合)のSOS(Save Our Species)の助成対象団体であるEWT(Endangered Wildlife Trust:絶滅危惧野生生物トラスト)は、National Prosecuting Authority(南アフリカ国家検察局)とCoetzee弁護士および他の3名と共に、前述の違法採掘者を逮捕した南アフリカ警察のメンバーたちを高く評価したい。
これは、この事件に対する実に素晴らしい判決であり、これから罪を犯そうとしている者たちに対して、こうした絶滅の恐れのある植物を採掘することは断じて割に合わないという強いメッセージとなるだろう。

事件に関わっていた違法採掘者は4人で、12本のEncephalartos lehmannii(別名Karoo Cycad、ヒメオニソテツ)のヨハネスブルグへの密輸を企てたとして、2014年に逮捕された。
ヒメオニソテツは、2007年2月23日に発行されたNational list of Threatened or Protected Species((仮)絶滅危惧種または保護種の全国リスト)に保護種として記載されており、また世界的には絶滅危惧種に関するIUCNレッドリストで準絶滅危惧種として評価されてきた。

裁判は2015年6月24日、ジャンセンビル地方裁判所で、Rene Esterhuize判事の下で行われた。
違法採掘者のうちの3人、Shadrack Matambo、Desmond ManodawafaおよびAlex Khozaは、執行猶予なしの5年の禁固刑を宣告された。
4人目のSibusiso Khumaloは、ソテツの違法採掘で過去に2件の有罪判決を受けていたために、より長い10年の懲役刑が宣告された。
犯行に用いられた車両も押収され国に没収された。

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2016年4月 7日 (木)

外来植物インベントリー研修が無事終了

和訳協力:河野 晴美、校正協力:真井 悠美子

2015年11月6日 IUCN News Story

違法伐採や生息地破壊に加えて、外来種はパラオの森林の健全性にとって最大の脅威の一つである。
ほとんどのパラオの森林は非常に健全であるものの、すべての森林が外来種の脅威にさらされており、すでに外来種の侵入が確認されたProtected Areas Network(PAN:保護地域ネットワーク)の保護区もある。
そこで、Bureau of Agriculture(BOA:農業局)とPAN事務所は、この脅威に対して立ち上がった。
手始めは、どのような外来種が存在し、またそれがどこに生育しているのかを知ること、つまり、目録の作成である。
外来種目録の作成は、保護地域の維持管理の一環として外来種管理をするための5つの条件の最初の一つに当たる。
この条件は、Micronesia Challenge Steering Committee(ミクロネシア・チャレンジ注1)運営委員会)とMicronesia Regional Invasive Species Council((仮)ミクロネシア地域外来種協議会)によって今年導入されたものである。
しかしながら今週に至るまで、パラオではこの基本となる目録を作成できる人材が不足していた。

この問題に対処するために、BOAとPAN事務所は、PALARIS(パラオ自動土地資源情報システム)の支援を受けて、陸域の保護区内における外来種の基本的な目録作成のための調査手法について、PANのコーディネーターとスタッフを対象に共同で研修を実施した。
研修では、USDA Forest Service(米国農務省森林局)からの経済的援助を受けて、ハワイにあるMaui Invasive Species Committee((仮)マウイ外来種委員会)の専門家であるAdam Radford氏と、Palau National Invasive Species Coordinator((仮)パラオ国家外来種コーディネーター)であるJoel Miles博士が指導にあたった。
これは、保護区域内における外来種の位置とその種名を明らかにして欲しいという、PANのコーディネーターと自然保護官からの、数年来の度重なる援助要請に応じたものである。

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2015年8月28日 (金)

ヨーロッパの薬用植物が減少、2%が絶滅の危機に――IUCNレポート

和訳協力:池田 磯香、校正協力:山本 麻知子

2015年5月26日 IUCN News story

IUCN(国際自然保護連合)は、European Red List of Medicinal Plants((仮)ヨーロッパ薬用植物レッドリスト)を作成し、これによりヨーロッパに自生しているすべての主要な薬用植物の現状についての情報が初めて発表された。
この評価には、樹木、水生植物、着生植物を含む、広い生育環境を持つ400の維管束植物が対象となっている。
これらの植物の中には、一般的に広く用いられるArnica(学名:Arnica montana、アルニカ)、St. John's Wort(学名:Hypericum perforatum、セイヨウオトギリソウ)、Rosemary(学名:Rosmarinus officinalis、ローズマリー)、Common Heather(学名:Calluna vulgaris、ギョリュウモドキ)などが含まれる。

「我々が使用する処方薬の50%近くに、植物由来の自然物質が使用されています。ヨーロッパの野生植物には非常に多くの種類があり、我々の健康を何世紀にもわたって支えてきたのです」と、EU Commissioner for Environment, Maritime Affairs and Fisheries (欧州連合環境・海事・漁業担当委員)のKarmenu Vella氏は言う。
「これらの植物には極めて多様な使用法があり、その経済的価値は明らかです。また、我々がこの価値ある自然資本を保護する必要があることははっきりしています。最新の科学データにより、我々は、自らが正しい道を進んでいるかを知ることができるのです」。

「絶滅危惧種の割合は、他の種のグループと比れば比較的に低いです。健康管理の他、ハーブティーやスパイス、食品、栄養補助食品、化粧品など、広範に使用される薬用種の重要性を考えれば、これは概して良いニュースであると言えます」と、IUCNのGlobal Species Programme (グローバル種プログラム)の副代表のJean-Christophe Vie氏は語った。
「しかし、絶滅というのは、野生生物を保護しようとする際に我々が考慮しなければならない基準の一つにすぎません。1/3近くの種の個体数が減少しており、このことから、これらの植物の長期的な生存のために積極的な保護策が必要であることがわかります」。

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2015年7月 1日 (水)

庭のソテツは認可されたものですか?

和訳協力:成田 昌子、校正協力:久保 直子

2015年1月22日  IUCN Redlist News Release

現在、南アフリカのソテツ類の違法採取は、サイの密猟よりももっと大きな問題であると言っても大げさではない、とSOS(Save Our Species)の助成を受けているAdam Pires氏は断言する。
Adam氏は、IUCN(国際自然保護連合)の会員であるEndangered Wildlife Trust (EWT:絶滅危惧野生生物トラスト)のSkills Development Programme Manager((仮)技能訓練プログラムマネージャー)として、南アフリカのソテツ類を守るためのプロジェクトの経過をSOSのwebサイトで随時更新している。

2014年末までには、さまざまな機関からの法執行官およそ200名が、この広大な南アフリカ共和国全州の司法制度に関わる部門からの代表としてさらに加わった200名と共に、プロジェクトの一環としての訓練を終える、とAdam氏は報告する。

雑誌Environment Magazine(2014年夏号)で発表された記事では、南アフリカのソテツ類の未来にとって決定的となるような、迫り来る脅威の本質を特集している。

プロジェクトの目的は、違法採取による危機の規模と、行動を起こさないことで予想される結果についての意識を高めることである。
そのための取り組みは二方面から成る。
法執行者が、保護下にある植物種を同定し、識別するための教育および訓練を行うのと同時に、司法制度の中で野生生物犯罪に有罪判決を下すことの重要性およびその過程についての意識を高めるのである。

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2015年5月24日 (日)

海草藻場の世界的な減少

和訳協力:中澤 まどか、校正協力:和田 一美

2014年12月9日 IUCN Redlist News Release

海草藻場は地球上で最も急速に減少している生態系の一つである。
こうした沿岸海域の水中に生育する植物は毎年、生育面積の7%を失っている。
この由々しき喪失は、2014年11月に中国の三亜で開催された11th International Seagrass Biology Workshop (ISBW11:(仮)第11回国際海草生物学ワークショップ)にて確認された。
そこには100名の優秀な海草科学者と自然保護論者が集い、この重要な生育環境の世界的状況を議論し、情報を新たにした。

世界の科学者達による海草の研究とモニタリングの結果、歯止めが効かない海草の生育地の喪失や劣化が世界的な傾向であり、急速な開発や汚染を含む沿岸地域における持続可能でない慣行によって引き起こされていることが確認された。

海草の喪失は、食料源や生息地として海草に依存しているウミガメ、ジュゴン、タツノオトシゴなどの、既に絶滅が危惧される種へさらなる危機をもたらす。
海草藻場は多くの魚の幼魚の住処であり、浅い沿岸環境を安定させ、ろ過する機能も持つ。
世界の沿岸地域に暮らす住民の食糧安全保障は、健全な海草藻場に依存している。
さらに、海洋中の炭素は海草藻場に蓄えられており、世界的な気候変動の一因となる物質を大気中へ放出することを防いでいる。

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2014年12月25日 (木)

絶滅の危機に瀕した樹木の新しい個体群をベトナムで発見

和訳協力:木村 敦子、校正協力:高橋 哲子

2014年8月14日 Fauna & Flora international News

Center for Plant Conservation Vietnam(CPCV:(仮)植物保全センターベトナム支所)によって行われた調査で、絶滅危惧IA類のMagnolia grandisを含む、数種の絶滅危惧植物の新しい個体群が確認された。

新発見は、北ベトナムでのPhieng LuongとPhieng phocの村々を取り囲む森林での、2週間以上にわたる野外調査で得られた結果だ。

多くの素晴らしい新発見の中でも注目すべきは、3本のMagnolia grandis(モクレン亜科の1種)と5本の小さなMagnolia coriacea(オガタマノキの仲間)の若木の発見である。
最近までこれらの種は、中国南部の森の狭い地域に限定していると考えられていた。

そのほかの重要な調査結果は、絶滅の危機にさらされているVietnamese golden cypress(イトスギの仲間)の新しい個体群の発見である。
この種は、15年前に初めて科学的に知られるようになった。
全部でモクレン属20種と5種の針葉樹が最新の調査で見つかった。

新しく発見された個体は、これらの非常に絶滅の危険性の高い種の生存のために不可欠な役割を、十分に担うかもしれない。
地元の保護チームは、樹木の長期監視と、将来の植樹の手助けとなる種子収集を、CPCVと協力して作業していくことになるだろう。

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2014年8月 3日 (日)

マダガスカル大統領とワシントン条約事務局長、違法木材取引の急増阻止に国際的支援を要請

和訳協力:鳥取 薫子、校正協力:星子 啓子

2014年4月4日  CITES Press release

マダガスカル共和国のHery Marcial Rajaonarimanpiania大統領とConvention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora(CITES、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」、通称「ワシントン条約」)のJohn E. Scanlon事務局長は、4月3日ブリュッセルで、マダガスカルの違法木材取引をくいとめるための緊急対策を協議するために会談した。

マダガスカルで違法に伐採されたシタン(紫檀)やpalisander(マダガスカル・ローズウッド)、コクタン(黒檀)が、様々なルートで、これまでにないレベルで国外に密輸されている。
最新の報告によると、コブラII作戦により、タンザニア連合共和国で110tのローズウッドの大規模な押収があったが、この作戦前に既に1,196本の材木がザンジバルから輸出されていた。
この事例などが、この違法取引がいかに大規模であるか示している。

会談の成果についてコメントの中で、Rajaonarimampiania大統領は次の通り宣言した。
「CITESの付属書IIにシタン、palisander、コクタンの掲載を求めるマダガスカルの提案は、第16回ワシントン条約締約国会議(COP16、バンコク、2013年3月)において全会一致で可決されました。我々は今、これらの種の違法取引を撲滅するために、すべてのCITES締約国、中でも特に経由国や消費国に、マダガスカルを救うための全面的な支援を求めます」。

「マダガスカルの森林は守られるべきであり、持続的に、責任を持ち、合法的に、使われるべきなのです。違法木材取引は阻止すべく、私はしっかりと、最大限の努力をします。経由国と消費国には十分な調査を要求し、それが適切な場合には不正取引に関与したものを起訴します。またすべてのCITES締約国に対し、違法に取引された木材を、盗まれた木材の正当な所有者であるマダガスカルへ返還するよう求めます。マダガスカル国民は、この自然の豊かさの恩恵を受けられるべきなのです。」と付け加えた。

Rajaonarimampiania大統領はすでに、違法伐採および違法取引に共同で対抗するため、首相からすべての地方当局に至る、マダガスカル国内のすべての関連当局を動員するための措置をとっており、必要なすべての法的措置を講じる構えだ。
しかし、5,000kmもある長い海岸線を管理するというマダガスカルが直面している課題も併せて認識しており、さらなる違法な輸出防止の強化のための国際的支援および協力を求めている。

これらの対策を歓迎し、Scanlon事務局長は次のように述べた。
「CITES締約国が付属書に種の掲載を決定する際には、輸出国、経由国、消費国を通して、法的に拘束力のある義務を定めます。現在マダガスカルから密輸される木材が急増しており、それはCITESにとっても非常に重大な懸念事項であります」。

また、「認可や許可証の有効性、および取引されている種につけられている種名は、細かい所まで徹底的に調べなければなりません。すべての関係国においては、マダガスカルからのCITESに掲載されている木材の積荷の合法性の確認を、用心深く行うことを決して怠ってはなりません」と付け加えた。

会議では、International Consortium on Combatting Wildlife Crime(ICCWC、野生生物犯罪と闘う国際コンソーシアム)に代わって、CITES事務局長が、ICCWCを通じてマダガスカルへの即時支援を申し出るとともに、適切な法執行活動のフォローアップを指導、促進させるため、INTERPOL(国際刑事警察機構)主導のWildlife Incident Support Team(WIST、 (仮)野生生物事件支援チーム)の迅速な配置を提言した。
加えてICCWCは、World Customs Organization(世界税関機構)を通して、マダガスカルからの違法木材の流出を阻止するための、国際協力および法執行の対応の連携を改善させる共同戦略に合意するため、輸出国、経由国、消費国の税関やそのほかの関係者の会議を開催している。
大統領は支援の申し出を歓迎し、ICCWCの協力者らはさらなる最善策を決定するため、ベルギーのブリュッセルにて、来週会談を行う予定だ。

大統領と事務局長は、マダガスカルに現存する木材の在庫を調査と目録作りをする重要性を認識しており、その点において、World Bank(世界銀行)の支援を受けてマダガスカルが行った現在の努力を評価している。

また、CITES事務局長はマダガスカルに対し、ITTO-CITESプログラム*での将来的な支援の可能性を含む、法的、科学的支援も申し出ている。
CITES事務局からの使命は、2014年5月下旬にマダガスカルを訪問し、すべての合意された行動の実施を支援することである。

CITES事務局長は最後に次のように述べた。
「天然資源の窃盗の増加により、マダガスカルの環境および経済が大規模かつ緊急な脅威にさらされているという事実に、世界の関心を集めるためには、緊急な対策をとることが必須です。これを阻止するには力を合わせるほかありません。CITESとICCWCは、天然資源の略奪を阻止するための、大統領からの国際支援要求にお応えします」。

Rajaonarimampiania大統領は、マダガスカルの森林を破壊し、経済および法の支配を弱体化させている違法な木材取引に対抗するため、マダガスカルを支援するCITES事務局とICCWCの強力な支援を歓迎した。

ワシントン条約 付属書IIにおけるシタン掲載の背景

第16回ワシントン条約締約国会議(COP16、バンコク、2013年)において、「丸太、製材品および薄板」に限定するという注釈つきで、マダガスカルのDalbergia(ツルサイカチ属)およびDiospyros(カキノキ属)個体群を、付属IIに含めることに同意が得られた。

同会議で締約国はまた、マダガスカルのコクタン(カキノキ属)とマダガスカルのシタン(ツルサイカチ属)に関する16.152決議および関連行動計画も採択した。
2013年3月にCITESで採択されたCITES行動計画の迅速な実施は、これらの貴重な木材の長期的保全と、持続的利用のために重要となるだろう。

2013年8月13日に、マダガスカルのCITES当局は、CITES事務局に対して、2014年2月13日までの6ヵ月間、マダガスカルのコクタン、シタンおよびpalisandersの木材の輸出停止の公表を求めた。
マダガスカルはその後、2014年4月14日までこの輸出停止期間を延長した。
輸出停止はこれら木材の在庫すべてに適用される。
CITES行動計画によれば、常任委員会が在庫監査の結果および、合法的に備蓄するか、輸出できるかといった、在庫の構成を決定するための用途計画を承認するまで、この輸出停止は継続されるべきだろう。

CITES事務局は、行動計画を含むCITESの持つ対策の十分な実行を通じて、マダガスカルの自然の遺産の保護を援助するために、締約国、協力者、献金してくれる見込みのある人々に働きかけている。

ICCWCのパートナーは、これらの森林犯罪との闘いに関与する国を援助するため、情報を交換と協力を行っている。
大量のシタンの丸太が、この数か月の間に北東マダガスカルの倉庫から消えたと認識されている。
小型ボートを使用して丸太を持ち出し、沖で待つ大型船へと積み替える手法が、密輸業者の疑わしい手口の一つであると考えられている。

Operation COBRA II(コブラII作戦)は、Lusaka Agreement Task Force(LATF、ルサカ協定タスクフォース)、中国、南アフリカ、アメリカ合衆国、Association of South East Asia Nations Wildlife Enforcement Network(ASEAN-WEN、アセアン野生生物法執行ネットワーク)、South Asia Wildlife Enforcement Network(SAWEN、南アジア野生生物法執行ネットワーク)によって組織され、ナイロビとバンコクにある国際調整チームにより運営されている。
コブラII作戦は、違法取引の対象となる主要な種に着目し、数多くの密輸業者を検挙し、チーター、ゾウ、サイ、センザンコウ、ヒョウ、シタン、ヘビ、トラ、カメ、そのほかを含む、多くの種の標本を押収している。

2007年には、ユネスコのWorld Heritage Committee(世界遺産委員会)が、アツィナナの熱帯雨林を世界遺産に登録した。
この地区に6つある国立公園のうち2つの国立公園で、ツルサイカチ属やカキノキ属の種の違法伐採が行われている。
世界遺産委員会は、法執行や環境が悪化した地域の復旧、備蓄の清算などの是正措置を講じることを推奨している。

*CITESリストに掲載されている熱帯木材種要件実施のためのプログラム

http://www.cites.org/eng/Madagascar-president-CITES-Secretary-General-call-for-international-support-to-halt-surge-in-illegal-timber-trade

 

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2011年5月 4日 (水)

音楽の裏側 ギブソン・ギター社木材調達の落とし穴

2011年3月22日 Triple Punditへの寄稿   
ギブソン・ギター社の一件
Nick Kordesch

翻訳協力:福永詩乃 翻訳協力:菊地清香

「スイート・チャイルド・オブ・マイン」の伝説的なギターリフが、今年のスーパーボウルのハーフタイムショーでカウボーイズ・スタジアム中に鳴り響いた。スラッシュのギターは破壊への欲望をひそかに持っていたのか。2009年、象徴的なギターメーカーであるギブソン・ギター社(Gibson Guitar)のナッシュビル本社を連邦捜査員が家宅捜索し、マダガスカルで不法伐採された可能性のあるギターパーツを押収した。ようこそ、違法木材のジャングルへ。

家宅捜索に入られたことで、ギブソン・ギター社はあっという間に米国の修正レーシー法の最もわかりやすい執行例のひとつとなってしまったのだが、この法律は違法木材の取引を禁止するものである。米国農務省が当該木材を違法伐採されたものと見なせば、ギブソン・ギター社の仕入れ先の一つは懲役を受けるおそれが、ギブソン・ギター社は罰金が科されるおそれがある。ギブソン・ギター社はまだ正式に罪に問われていないが、企業ブランドはすで痛手を受けている。

レーシー法は1900年より施行されている法律であるが、野生生物、魚類、そして植物の違法な密売に立ち向かうために成立したものである。2008年、米連邦議会は同法を修正し、大部分の植物と植物を材料とする製品にまで規制対象を広げた。これにより、米国は世界で初めて違法伐採された木材の輸入を法律で禁止する国となったのである。木工製品を輸入する企業は、「しかるべき注意」を払い適切な方法をとっていることを明示し、材料となる木が現地法に従って伐採されたものであることを証明しなければならない。

ギブソン・ギター社が受けたのは、不当な見せしめだったのだろうか。同社のCEOはまさにそう感じている。長年にわたり、森林管理協議会(The Forest Stewardship Council:責任ある森林管理を目的とした評価の高い非営利団体 )の基準に見合った木材のバイヤーとして、ギブソン・ギター社は信頼のおける森林施業を行う「感じのいい企業」のひとつとして知られている。それだけに今回の家宅捜索は業界に衝撃を与えた。――しかし、木材の供給網は不透明かつ複数国にわたるため、環境保全に最も注力している企業でさえも、違法木材に足をすくわれることがあり得るのである。

楽器産業は、ギターのバック、横板、フレットボード等の楽器のパーツを伝統的な珍しい楽器用木材に頼っているため、絶滅危惧種の木材や違法伐採された木材を調達してしまうリスクがとくに高い。木材の供給網は発展途上諸国を経由するため、木材の正確な出処をたどることが難しいこともあり得る。ギブソン・ギター社は黒檀や紫檀を指板に使おうと輸入したことで告発されたのだが、これらの木材はの伐採はマダガスカルでは1996年から違法とされていた。

守るべき価値の高いブランドを持つ企業にとって、無意識に法に抵触してしまうリスクは減らしておいて損はない。合法認証を付与するSCSリーガル・ハーベスト(SCS LegalHarvest)やスマートウッド(Smart Wood)などの機関は数多くあるが、それらの機関のねらいは自社の製品が合法なものであることをバイヤーに保証する手段を製材会社に提供し、それによって製造業者のリスクを最少化することである。

木工製品の輸入者はみなレーシー法の執行に従う必要があるが、知名度が低めの企業は違法行為が発覚しても罰金を支払うだけで済む。知名度が高く消費者に身近なブランドは、ギブソン・ギター社の社屋が受けたやっかいな家宅捜索のようなイメージ戦略の大失敗を受ければほぼ壊滅してしまう。購入する木材が合法的に伐採されたことを証明すれば、企業はブランドが傷つくリスクを減らすことができる。

残念ながら、国立公園の木や絶滅危惧種の木の伐採は蔓延しており、商用木材を伐採している労働者が受け取る賃金は、そうした珍しい木々が一般市場で売れる値よりもずっと低い傾向にある。合法的に伐採された木材を調達することは、責任ある森林活動を支える第一歩に過ぎない。より包括的な森林認証制度である森林管理協議会(FSC)や森林認証制度(Programme for the Endorsement of Forest Certification、PEFC)等は、合法性の認証にとどまらず、資源や生態系、そしてそれに依存する地域社会の持続可能性をも検査の対象としている。ヨーロッパ連合やオーストラリアも先例にならい、違法な木材の禁止を実行しつつあり、いくつかの世界最大の木材市場から違法伐採者を締め出す考えである。

***
Nick Kordeschはサイエンティフィク・サーティフィケーション・システムズ(Scientific Certification Systems)社の広報担当アソシエイトであるが、同社は有数の環境保証企業であり、森林管理協議会の創設メンバーである。

http://www.triplepundit.com/2011/03/behind-music-gibson-guitars-timber-sourcing-debacle/

 

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