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JWCSのワイルドライフニュース

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このブログは、認定NPO法人野生生物保全論研究会/JWCSが運営する、おもに海外のNGOや国際機関、環境条約の事務局などが発信する、野生生物に関する最新ニュースを和訳した記事を紹介しています。

野生生物と人との関わりや、JWCSが主に情報収集や働きかけを行っている、野生生物を保全するための国際条約(ワシントン条約、生物多様性条約、ボン条約等)の最新の動きに関するものや、世界の絶滅危惧種がさらされている現状などを取り上げています。

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2017年11月16日 (木)

人間の活動によって世界の霊長類が絶滅の危機に-流れを逆転させるには世界規模の注目が必要

和訳協力:三尾 美里、校正協力:花嶋 みのり

2017年1月19日 African Conservation Foundation News

生物学上、私たちに一番近い親族である非ヒト霊長類は、多くの社会において、暮らし、文化、信仰に重要な役割を果たし、人類の進化や生物学、行動、新興感染症の脅威について独自の識見を提供している。
非ヒト霊長類は熱帯の生物多様性に不可欠な要素であり、森林再生と生態系の健全性に貢献している。

最新の情報によると、新熱帯区、アフリカ本土、マダガスカル、アジアに分布している79属504種の存在が明らかになっている。
驚くべきことに、霊長類の種の約60%が現在、絶滅の危機に瀕しており、約75%が個体数を減少させている。

このような状況は、霊長類自体とその生息環境に対して、主には世界的、地域的な市場の需要などといった、人間活動に起因する圧力が高まった結果である。
また、霊長類の生息する地域での産業型農業の拡大、大規模な牛の放牧、樹木の伐採、石油やガスの掘削、採鉱、ダムや新しい道路網の建設を通じて、広範囲におよぶ生息環境の喪失を招いている。

その他の重大な要因となっているのは、気候変動やヒト媒介性の疾患といった新たな脅威と併せて、ブッシュミートの狩猟の増加、霊長類のペットとしての違法取引や身体部分の違法取引である。
ほとんどの場合、こうした圧力が相乗効果的に働き、霊長類の個体数の減少に拍車をかけている。

極度の貧困によって特徴づけられ、急速に人口が増えている人間の集団と、霊長類生息地域が広範囲に重なることを考えれば、迫りくる霊長類絶滅の危機を覆すために、また持続可能な方法で地域の人々のニーズに応えるためには、直ちに世界中が注視することが必要である。

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2017年11月14日 (火)

危機にさらされるキリンのために今こそ立ち上がろう

和訳協力:ジョンソン 雅子、校正協力:木田 直子

2016年12月14日 African Conservation Foundation News

キリンのために首を突っ込め!
おっと、ダジャレで失礼。
我々は愚かにも、サイ、ゾウ、大型類人猿などの愛すべき動物たちばかりを心配してきて、世界で最も背の高い哺乳類を当たり前の存在と考え、これまで気にもとめてこなかった。

ところが、キリンが絶滅の危機にあるかもしれないという報告が彼らの生息地から届いている。
どうやらキリンたちも大丈夫ではないようなのだ。

なぜだろう?
まず、現代の分子遺伝学のおかげで、これまで1種だと考えられたキリンが実は4種で、さらに7から9の異なる亜種に分類できることがつい最近判明した。
ということは、気にしなければならない生物の多様性は、これまでよりも多いということだ。

もっと心配なのは、キリンの個体数が激減しているという事実だ。
かつてキリンが広く歩き回っていたアフリカのサバンナや森林地帯で、今、キリンの生息地は1世紀前の半分以下にまで減少しているのだ。

まだキリンが生息している場所でも、分布が年々まばらになり、個体群が分断化されつつある。
総個体数はこの20年の間に40%も減少し、アフリカの7カ国からは完全に姿を消してしまった。

中でも最も危機的なのが、ニジェールにしか生息しない亜種のWest African giraffe(ナイジェリアキリン)だ。
1990年代には50頭にまで減ってしまい、自然保護運動家やニジェール政府の必死の努力により、土壇場でなんとか絶滅を免れた。

この急激な減少を受けて、International Union for the Conservation of Nature(国際自然保護連合)は、最近キリン全体の保護状況を軽度懸念から絶滅危惧II類に引き上げた。
生物学的状況で言えば、船の見張りが突然「前方に氷山!」と叫んだようなものだ。

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2017年11月 9日 (木)

西アフリカの最も重要な保護地域群における違法野生生物取引の根絶にCITESが協力

和訳協力:加藤 有起枝、校正協力:清水 桃子

2017年3月14日 CITES Press Releases

2017年3月7日、ベナン、ニジェール、ブルキナファソの3か国にまたがるW(ドゥブルヴェ)国立公園の中心部で、それぞれの国の野生生物管理機関の長が、非常に重要なこの野生生物の生育・生息域の法執行について、協力体制を強化することに合意し、署名した。
これは、CITES(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、通称「ワシントン条約」)の主要な取組のもと作られた活動を進めやすくするものだ。
その活動とは、法執行能力の創設、国境地域の統合管理の強化、そしてこの地域に生息する8,900頭のゾウを含む、西アフリカの野生生物にとって最も重要だと広く考えられている地域の保護を強化するためのものである。

合意のもと実施される活動は、W-Arly-Pendjari (WAP) Protected Area Complex((仮)W=パンジャリ=アルリ保護地域群)を構成する3カ国の内、5つの保護地域の上級管理職と地域監督官が昨年末に開いた会合で決定した。
この的を絞った活動は、2019年まで継続することが見込まれており、CITESのMinimizing the Illegal Killing of Elephants and other Endangered Species(MIKES:ゾウおよびその他の絶滅危惧種の密猟最小化)プログラムを通じてEuropean Union(EU:欧州連合)が資金提供し、IUCN(国際自然保護連合)のブルキナファソ地域事務所との協力で実施される。
MIKESはACP諸国(アフリカ・カリブ海・太平洋諸国)のプロジェクトであり、第10回EDF(欧州開発基金)を通してEC(欧州共同体)に支援されており、CITES事務局によって実施される。

WAPはMIKESプロジェクトの下で、野生生物への法執行能力を作り出すための支援が最も必要とされる”重要拠点”8ヵ所の内の1つに選ばれた。
この地域は、場所ごとに行われた、ゾウの保全やその他の重要なCITES附属書掲載種の共存、密猟やそのほかの脅威の度合いだけでなく、現在の法執行能力についての詳細な評価に基づいて最優先された。
それぞれの地域で特有の問題に対処する支援を行うため、それぞれの重要拠点において特化した活動が展開されてきた。

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2017年11月 7日 (火)

日本は象牙製品にノーと言えるのか

和訳協力:柳川 さやか、校正協力:清水 桃子

2016年12月13日  African Conservation Foundation News

私はイギリスの外交官と結婚した一日本人女性である。
3~4年毎に異動があり、ケニヤに4年滞在の後、現在はマラウイに住んでいる。
ケニヤにいたころから、ケニヤ、ザンビア、南アフリカ共和国のたくさんの国立公園や鳥獣保護区に訪れ、アフリカの豊かな自然を享受してきた。
悲しいことに、どの公園でも密猟の深刻な被害に悩まされていると知った。
主にゾウやサイが、牙や角を狙った密猟の犠牲になっており、マラウイも例外ではない。

マラウイでは、密猟によりゾウの数が激減している。
1980年代に比べ、ゾウの数は半分に減少した。
密猟者のわなや銃による傷で、ゾウはじわじわと痛みに苦しみながら死んでいく。
母ゾウが殺された場合、子ゾウも死ぬ可能性がある。
人間の象牙への貪欲かつ不必要な欲望を満たすためだけに、ゾウは残酷に殺されている。

これは動物福祉の問題だけにとどまらない。
この勢いでゾウが殺されれば、この地球上から永遠にゾウが消滅することもあり得る。
野生生物の観光業に頼っているマラウイなどの国は、経済成長に必要な貴重な資源を失うことになるのだ。

さらに、野生生物の違法取引は世界で4番目に規模が大きい国際犯罪であり、マラウイも国際犯罪組織による違法象牙の輸送ルートとなっている。
このこと自体が国の安全保障を脅かしている。

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2017年11月 2日 (木)

気候変動による種への打撃-見過ごせない絶滅危惧種への影響

和訳協力:鈴木 康子、校正協力:浅原 裕美子

2017年3月8日 IUCN News

気候変動は、絶滅の危機に直面している多くの鳥類および哺乳類に既に影響を及ぼしている。
IUCN SSC Climate Change Specialist Group(IUCN SSC CCSG:国際自然保護連合 種の保存委員会 気候変動専門家グループ)のメンバーが共著者として参加した最近の研究によれば、種によっては他の種より気温上昇に脆弱であることが判明した。
IUCN SSC CCSGに所属するDavid Bickford氏は、さらなる種の絶滅を防ぐには、非常に特殊な食性を持つ種など、最も脆弱な種に注意を払うべきだと記している。

「Species' traits influenced their response to recent climate change((仮)種の特性による近年の気候変動に対する反応の差異)」という研究論文は、既刊文献で実証されている哺乳類と鳥類における気候変動の影響を調査したものである。
参照した文献は、120種の哺乳類を扱った70の研究と569種の鳥類を扱った66の報告におよぶ。
特に今回は、IUCN Red List of Threatened SpeciesTM(絶滅危惧種に関するIUCNレッドリスト)の絶滅危惧II類、IB類、あるいはIA類に指定される、既に絶滅の危機にさらされている哺乳類と鳥類の分析が行われた。

その結果、絶滅の恐れのある陸上哺乳類の約半分(47%)と、絶滅の恐れのある鳥類全体の約1/4(23.4%)が、既に気候変動による悪影響を受けている可能性があることがわかった。
特に、気候変動の影響が弱まるとは考えにくく、現実的な生態学的時間スケールで変化に適応することは難しい種については、これは厳しい結果である。

すべての種が同じように気候変動に直面しているわけではないが、ある種の鳥類や哺乳類は他の種に比べて脆弱であることが今回の研究で判明した。
例えば、特殊な食性を持つ哺乳類は、気候変動に起因する被害を受けやすい。
同様に、世界の高地または寒冷地に生息する種は、気候変動によって生息地を追われた場合、より寒冷な地域に移動できる機会が少ないために影響を受けやすい。

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2017年10月31日 (火)

イトマキエイを取り巻く変化

和訳協力:コスキー・福田 志保、校正協力:鈴木 康子

2017年3月30日  IUCN News

マンタ(オニイトマキエイ属のエイ類のこと)は世界中のスキューバダイバーが探し求める優雅で、海洋生物の象徴とも言える存在である。
マンタの近縁種であるイトマキエイ(イトマキエイ属のエイのこと)には9種がおり、マンタに比べて知名度が低いものの、専門家でない限りほとんどマンタと見分けがつかない。
観光客に人気のマンタは知名度があるため、保護への動きに高まりが見られる一方、イトマキエイが注目されることは少なく、個体数のさらなる減少リスクが高まっている。
ICUN(国際自然保護連合)のSpecies Survival Commission(種の保存委員会)、Shark Specialist Group(SSG:サメ類専門家グループ)のJulia M Lawson氏とNicholas K Dulvy氏はそう記している。

鰓板の国際取引がイトマキエイとマンタを脅威にさらしている。
濾過摂食を行うエイ類は、太陽に照らされる表層海水を軟骨性の鰓板繊維を使って"ふるいにかける"ことにより、プランクトンや小魚を濾しとって食べている。
鰓板は中国南部や世界中の中華街で需要が高く、最終的な売値が1kg当たり400ドル(約4万5千円、2017年4月30日付換算レート:1USドル=111.5円)に達することもある。
取引では2種類のマンタと3種類の大型のイトマキエイから取れる大きな鰓板が好まれるが、小型の種や稚魚の鰓板も市場に出回っている。

鰓板は「Peng Yu Si」という商品名で、免疫機能を強化し、血行を促進することで病を防ぐとされる滋養強壮剤の主材料として取引されているが、健康上の効能に根拠はない。
鰓板が伝統的漢方薬として使われるようになったのは比較的最近の1970年代で、過去10年にわたり使用量は増加している。

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2017年10月27日 (金)

IUCN世界保護地域委員会が気候変動に直面する保護地域の管理ガイドラインを発表

和訳協力:駒井 素子、校正協力:佐々木 美穂子

2017年3月31日 IUCN News

保護地域の管理に携わる人々は極めて大きな課題に直面している。
ここに、ごく控えめに幾つか例を挙げるならば、資源の枯渇、侵略的外来種、密猟、開発問題等が挙げられる。
目下、従来のあらゆる脅威をしのぐ脅威が出現しており、それが従来の大部分の脅威と互いに影響しあっている。
保護地域の役割が人類にとって重要な環境保全ツールであると認識している我々にとって、気候変動は現実の問題であり、極めて大きな課題である。

保護地域と通じた環境緩和と適応

IUCN(国際自然保護連合)のWorld Commission on Protected Areas(WCPA:世界保護地域委員会)は、時宜を得て、保護地域の管理者や立案者に向けて管理ガイドラインをリリースした。
その見解は楽観的なものだ。
すなわち、我々が気候変動を緩和するにしても適応していくにしても、打つ手は多数あり得ると述べているのである。

「私たちは、保護地域の管理に関して未知の海域にさしかかっていますが、私たちの大切な保護地域の管理方法に関しては、既にかなりのことを学んでいます」と、WCPAのKathy Mackinnon議長は述べている。
「これら過去に学んできた事柄は重要であり、これからも私たちが前進する際に関わってくるものです。私たちみなの未来のために、この知識を基盤とする立場をとり、将来の変化に適応するために新しい事柄に挑戦していくことが必要となるでしょう」。

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2017年10月19日 (木)

絶滅寸前のアフリカノロバの保護への道が拓かれる

和訳協力:ロペス 昌絵、校正協力:石原 洋子

2017年3月9日  CMS News

アフリカノロバの生息域の国々、資金支援者そして専門家からなる代表25名が、3月6日から7日にかけて会合を開いた。
これは、ICUN(国際自然保護連合)のレッドリストで絶滅危惧種IAとされるアフリカノロバを確実に保全するための「ロードマップ」についての合意を得るための会議であった。
アフリカノロバはかつては東アフリカに広く分布していたが、野生では70頭しか残っておらず、そのほとんどはエリトリアとエチオピアの2カ国に生息している。

エリトリアとエチオピアの両国の代表は、CMS(移動性野生動物種の保全に関する条約、通常「ボン条約」)の第12回締約国会議に、各国政府が提案を作成することに同意した。
この会議は、2017年10月23日から28日にかけてフィリピンのマニラで行われるもので、アフリカノロバが条約において最も厳重に保護される附属書Iに掲載されるかが決まるだろう。

CMSのBert Lenten事務局次長は以下のようにコメントしている。
「ボンにある国連本部において、生息地域の国々が集まり、また国際的な保全のためのロードマップについて、それぞれの国からの提案がなされることに大きな期待を寄せています。アフリカノロバは絶滅の危険性がとても高い状況にあるにも関わらず、保護活動家や資金支援者らからしばしば見過ごされてきました。我々はこの種を保護するにはもう遅いということにならないよう、生息国がアフリカノロバの保護が必要だということを認識し、保全活動が実施されるよう、国際的な協力を促進されることをうれしく思います。本会議の開催に助力してくださったドイツの環境・自然保護・建設・原子炉安全省が、私たちをサポートしてくれるきっかけになってくれたことに感謝しています」。

本会議において、珍しいヌビアの亜種の群れがアメリカ合衆国で個人所有されている可能性があるという興味深いニュースが報告された。
これらの報告は専門家によって、この会議の後、緊急課題として追跡調査されることとなった。

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2017年10月17日 (火)

絶滅危惧種のケープペンギンが乱獲により陥る生態学的な罠

和訳協力:赤瀬 エリサ、校正協力:鈴木 康子

2017年2月16日African Conservation Foundation News

調査により、若いケープペンギンが、気候変動や魚の乱獲により食料が入手しにくい場所で、継続的に採食していることが示された。
3年にわたる国際的な科学者グループによる調査は、すでに絶滅の危機にあるアフリカのペンギンが危機的な状況にあると警告しており、その唯一のペンギンはアフリカ大陸の固有種である。

その調査は、エクセター大学(英国)のRichard Sherley博士と、南アフリカ、ナミビアおよび英国からの研究者で結成されたチームによって2011年から2013年の間に実施された。
対象となったのは、Southern African Foundation for the Conservation of Coastal Birds(南アフリカ沿岸鳥保護財団:SANCCOB)によって保護・養育された14羽を含む、54羽の巣立ちしたばかりの若いケープペンギンである。
研究者はペンギンに発信器を付け、人工衛星を使って、初めて外洋に出てから数週間の行動を追跡した。

この調査によって、若いペンギンは主に3つの海域で採食していることが判明した。
ナミビア中央部のスワコプムント沖、南アフリカのウェスト・コーストにあるセント・ヘレナ湾の北、南アフリカの南海岸のアガラス岬周辺の3か所である。
東ケープ州(南アフリカ)の若鳥だけはアガラス岬の東海域で採食していたが、ウェスト・コーストの若鳥はケープ・タウンの北海域およびナミビア近海で採食していた。

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2017年10月13日 (金)

CITES事務局立ち会いのもと、中国が国内の象牙市場閉鎖に動き出す

和訳協力:清水 桃子、校正協力:ジョンソン雅子

2017年3月31日 CITES Press Releases

2016年12月30日、中国政府は、2015年9月にアメリカ合衆国大統領と中国国家主席が共同声明を発表した、国内の象牙取引市場の閉鎖を2017年末までに履行すると発表した。
CITES(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、通称「ワシントン条約」)のJohn Scanlon事務局長立ち合いの下、最初の象牙加工工場と小売店が閉鎖された。

この発表は、国内象牙市場の閉鎖を求める第17回締約国会議(CoP17、2016年9月/10月ヨハネスブルグにて開催)での決議採択を受けてのものである。

CITES事務局長が到着する直前、本日閉鎖された67か所を含む、国内すべての象牙加工工場と小売店を対象とする閉鎖実施計画を国家林業局が発表した。
残りの105か所については12月31日までに閉鎖される計画である。

「昨年12月、中国は国内の象牙市場閉鎖の決定を発表しました。現在その決定が迅速に実行されており、今週の北京訪問でそれは明らかになりました」と、CITESのJohn Scanlon事務局長は語る。
「中国政府による国内象牙市場の閉鎖は、州内および州間での象牙の加工、取引、動向に影響し、さらには全国にも大きく広がっています」。

国家林業局のLiu Dongsheng副局長は次のように語る。
「中国政府による象牙の国内市場の閉鎖の決定と、先週発表された詳細なスケジュールで明らかなように、中国は責任ある国であり、我々に課された国際的義務を真摯に受け止めています。国内の象牙加工工場12か所と小売店55か所を永久に閉鎖することで、本日更なる措置が講じられ、確実に前進しました。象牙の取引禁止を履行するにあたり、我々は様々な課題に直面することを認識していますが、この禁止措置が確実に実施されることを中国政府は確信しており、この決断に妥協することはありません。我々はこの決定を進める全過程におけるCITES事務局からのあらゆる支援に感謝しています」。

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2017年10月10日 (火)

カンボジアのベンガルショウノガンが送電線の建設計画で危機に

和訳協力:立田 智恵子、校正協力:ジョンソン雅子

2017年3月15日 IUCN News

カンボジアWildlife Conservation Society(WCS:野生動物保護協会)は、IUCN主導によるインド-ビルマ・ホットスポットにおける助成金拠出メカニズムによって、Critical Ecosystem Partnership Fund(CEPF:クリティカル・エコシステム・パートナーシップ基金)といった、多数の団体からの基金を得て、絶滅寸前のBengal Floricans(学名:Houbaropsis bengalensis、ベンガルショウノガン)の保護に貢献している。

Tonle Sap Floodplain Protected Landscape(TSFPL:トンレサップ湖氾濫原景観保護区)の端に建設予定の送電線は、早ければ来年にも建設され、絶滅危惧IA類とされるベンガルショウノガンの新たな脅威となる可能性がある。

ベンガルショウノガンは、絶滅のおそれのある野生生物のリストであるIUCNレッドリストで絶滅危惧IA類に指定され、世界全体の生息数は800羽未満とされる。
そのベンガルショウノガンの保護にとって、カンボジアは最も重要な国である。
2012年にUniversity of East Anglia(UEA:イースト・アングリア大学)の調査員が国内で発見したベンガルショウノガンは、約432羽だった。

「15羽のベンガルショウノガンに人工衛星追跡型の発信機を装着した結果、年に2回、繁殖地と非繁殖地の間を行き来する際に、送電線の建設予定地を通ることがわかりました」と、UEAのPaul Dolman博士は言う。

「カンボジア最大で、そしてこの点が最も重要ですが、この種の安定的な個体群の生息を支えているにはNorthern Tonle Sap Protected Landscape(NTSPL:(仮)トンルサップ北部景観保護区)であり、現時点の計画ではこの保護地域付近に建設する予定なので、もっと頻繁に送電線を越えるベンガルショウノガンもいるかもしれません」とDolman博士は付け加えた。

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2017年10月 6日 (金)

南極ロス海に世界最大の海洋保護区指定

2016年10月27日 Pew Charitable Trusts News 和...

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2017年10月 3日 (火)

くくり罠によるかつてない数の野生動物の減少

和訳協力:武井 和也、校正協力:長谷川 祐子 2017年1月20日 WCS Ne...

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2017年9月28日 (木)

ニュージーランドのペンギンが危機に

和訳協力:伊川 次郎、校正協力:榛木 久実

2017年4月10日 Forest & Bird

全世界で絶滅の恐れのあるペンギンの種の半分はニュージーランドに生息するが、それらを保護するのにふさわしい政府の計画はいまだ存在しない。

Forest & Bird注1)は、ペンギンを救う援助をするために世界的なキャンペーンに参加し、ニュージーランドで危機に瀕するペンギンを保護するための国家的な回復プランの策定を呼びかけている。

世界のペンギンは、18種のうち10種が絶滅の危機に立たされている。
これら絶滅の恐れがある種のうちの5種が、ニュージーランド本土やニュージーランド亜南極諸島に生息・繁殖する。

Forest & Birdの最高責任者であるKevin Hague氏は以下のように述べている。
「我々はニュージーランド政府に、自然保護局が管理運営する国家的なペンギン回復グループを設立するよう促しています。このグループは、大きな成功を収めたキーウィ回復グループに類似したもので、我が国のあらゆるペンギンの保護に対する、より協調的で協力的なアプローチを促進するものとなるでしょう」。

「我が国のペンギンは今や危機にあり、手をさしのべる必要があります。ニュージーランドには世界で危機にさらされているペンギンのうちの半分の種が生息しているのに、大部分には適切な回復プランが作られていません」。

「ニュージーランドには世界で二番目に珍しいペンギンであるキンメペンギン(マオリ語でhoiho)が生息しています。地球上にわずか1700組の繁殖つがいしか残されていないと考えられますが、特にここ2、3年は深刻な減少の危機にあります。トロール網や定置網、病気の蔓延やニュージーランドに移入された捕食動物などにより、キンメペンギンが殺されているのです」。

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2017年9月15日 (金)

自然の木の実からつくる「アランブラッキア油」を朝食のパンに

和訳協力:影山 聡明、校正協力:長井 美有紀(Myuty-Chic)

2017年3月17日 IUCNニュース

IUCN Red List of Threatened Species(絶滅危惧種に関するIUCNレッドリスト)で絶滅危惧II類とされるアランブラッキアの木の実は、西のギニアから東のタンザニアにかけて、アフリカの熱帯降雨地帯で収穫される。
その種から作られる油は、数世代にわたって抽出されており、料理や石鹸の製造に使われている。
しかし、この油の新しい商業的な応用が、アランブラッキアの未来を保証する鍵となるかもしれない。

2000年頃、世界的な消費財企業であるUnilever(ユニリーバ)は、自社製品に使用可能な油の新しい原料として、アランブラッキアの種に大いなる可能性を見出した。
ユニリーバは、社会的かつ環境保全に意識的なやり方で種を購入することを試みた。
小規模農地の所有者達によって栽培される種から抽出した油を購入するために具体的な公約を提示し、健全なバリューチェーンを形作るようにした。
2002年、油の持続可能な製造を保証するために、アランブラッキア商社(それ以前は"Novella"という名称だった)が設立された。
ユニリーバからなる官民パートナーシップやWorld Agroforestry Centre (ICRAF:国際アグロフォレストリー研究センター)、Union for Ethical Bio Trade(UEBT:倫理的バイオトレード連合)、FORM International、Novel Development((仮)ノーベル開発)、RSSSDA、IUCN(国際自然保護連合)は、10年以上にわたりこのプロジェクトに一体となって取り組んできた。

アランブラッキア商社の全提携企業は、以下の重要な指針に基づき、この新しい作物の開発を成功させるために、契約を交わした。

・アフリカの地域社会における、社会的利益の供給と世帯ごとの生計の向上
・森林に自生している樹木の保護や、森林伐採跡地や森林が劣化した地域への植樹(森林景観の復元)を通じた、生物多様性の保全。

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2017年9月 8日 (金)

氷が失われていく北極海を船舶と原油から守るよう緊急に求められる―IUCN世界遺産レポート

和訳協力:古澤 陽子、校正協力:伊川 次郎

2017年4月4日  IUCNNews

International Union for Conservation of Nature(IUCN:国際自然保護連合)が、アメリカに本部を置くNatural Resources Defense Council(NRDC:自然資源防衛協議会)とUNESCO(国連教育科学文化機関)のWorld Heritage Centre(世界遺産センター)と共同で本日発表した科学報告書によると、海の氷が溶けることで、海運業や底引き網漁、石油探査などの活動範囲が今までになく広がる今、北極海の保護が緊急に必要とされているという。

この報告書では、世界的に重要とされる北極海の7つの海洋地域を特定し、それらの地域は保護を必要としている上に世界遺産に値する可能性もあると指摘している。

「北極海は地球の気候を決定する極めて重要な役割を果たし、多様な種の生息地となっていますが、それらの種の多くは絶滅の危機に瀕しています」と、IUCNのGlobal Marine and Polar Programme(世界海洋・極地プログラム)の責任者であるCarl Gustaf Lundin氏は述べる。
「World Heritage Convention(世界遺産条約)は、地域的に最もすぐれた生息地への国際的な認識を高め、保護を促進させる大いなる可能性を秘めています」。

北極海は、地球の最北に1,400万km2にわたり広がっている。
その冷たい海は、ホッキョククジラ、イッカク、セイウチなどを含む、他では見られない野生動物の住み処となっている。
地球の中でも手つかずの海の一つである北極海は、ホッキョクグマやAtlantic puffins(ニシツノメドリ)などといった、IUCN Red List of Threatened Species(絶滅危惧種に関するIUCNレッドリスト)で絶滅危惧II類に指定されている、絶滅の危険性が高い種の貴重な生息地となっている。

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2017年9月 1日 (金)

致死ウイルスによりモンゴルでサイガが大量死

和訳協力:山田 由加里、校正協力:鈴木 洋子

2017年2月7日 WCS News Releases

アルタイ山脈と中国に隣接するモンゴル西部のGreat Lakes Depression(大湖低地)において、サイガが2ヵ月以上にわたり大量死をとげている。

現地にてモンゴル人および他の国際的な協力者らと活動を共にするWCS(Wildlife Conservation Society:野生生物保護協会)の科学者によると、2016年12月以来、モンゴルのホブド県およびゴビ・アルタイ県のDurgun steppeやKhuisiin Gobiにおいて、およそ2,500頭のサイガが死亡している。
現在、モンゴルのサイガは、モンゴル特有の亜種Saiga tatarica mongolica(モンゴルサイガ)なのだが、その個体数はわずか約1万頭と推測されており、そのためこの大量死により、モンゴルサイガ個体群の25%が急激に失われたことになる。

原因はPPR、またはPeste des Petits Ruminants(小反芻獣疫)として知られる家畜のウイルスである。
科学者によると、モンゴルサイガを襲った病気は、2016年9月、まずはサイガの生息地域のヤギや羊から伝染し、その後サイガに蔓延していった。

「このよう致死感染病の発生がモンゴルサイガに起こったには、初めてのことです」と、獣医師であり、アジアにおけるWCSのWildlife Health Program((仮)野生生物保健衛生プログラム)の副代表であるAmanda Fine博士は以下語った。
「以前、一部のサイガの死亡原因としてパスツレラ症が記録されたことがありましたが、これほどの急速な蔓延と大量死が起こったことはありませんでした。状況は悲惨で、広範囲にわたっています。この大量死はサイガの個体群に影響を与えるだけでなく、生態系に対しても連鎖的に壊滅的な影響を与える可能性があります。例えば、アイベックスやアルガリも影響を受けるでしょうし、希少種のユキヒョウも餌動物の減少の影響を受ける可能性があります」。

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2017年8月25日 (金)

WCS、極地保護のための新たな国際合意を歓迎

和訳協力: 高橋 哲子、校正協力:伊川 次郎

2017年1月19日 WCS News Releases

「Polar Code(極海コード)注1」の改正により、船舶運航が、環境が変化しつつある北極および南極海域に棲息する野生生物に与える影響が、最小限に抑制されるだろう。
新基準は野生生物を保全し、北極圏にとっては、野生生物に食糧安全保障を依存する北極の地域コミュニティを保護するものとなるだろう。

WCS(Wildlife Conservation Society:野生生物保護協会)は、International Maritime Organization(国際海事機関)およびその関係団体らが、両極海域での海事活動の安全を確保し、船舶活動が海洋環境におよぼす危険性から両極海域を保護する、法的拘束力のある国際合意である極海コードを策定・施行したことを賞賛する。

様々な作業部会による20年以上もの検討の結果、改正極海コードが2017年1月1日に施行された。

「この極海コードは、北極の海洋環境にとってすばらしいニュースです」と、WCSのArctic Beringia Program((仮)北極圏ベーリング陸橋プログラム)の代表を務めるMartin Robards博士は言う。
「この広大で遠く離れた地域から、船舶の排出物による脅威や油汚染事故のリスクを減少させることは、野生生物の保健衛生と地域の先住民コミュニティの食糧安全保障にとって非常に重要なことなのです」。

海路を含む両極圏には、鳥類、哺乳類、そのほか、実に多様な種が棲息している。
その中には、信じられないほどの集団が形成される地域もある。
例えば、北極海、その沿岸域およびベーリング海峡は、約17,000頭のホッキョククジラ、150,000頭以上のセイウチ、それに他の多くの海生哺乳類が移動する回廊や目的地になっている。

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2017年8月18日 (金)

アンデス高地に生息するカエルはカエルツボカビに対し従来考えられていた以上の回復力を有していた

和訳協力:坂本 義教、校正協力:鈴木 洋子

2017年2月17日  WCS News Releases

ペルーのビルカノータ山脈に生息するカエル類を10年間調査した結果、致死性のカビと気候変動に耐えて生き延びた両生類の存在が判明した。
研究者はchytrid fungus(カエルツボカビ)を即時に同定できるポータブル分子検査機を利用した。

この10年間、ペルーアンデス山脈で研究を行っている野生生物の保健衛生の専門家と環境科学者から成るチームが驚くべき発見を成し遂げた。
Wildlife Conservation Society(WCS:野生生物保護協会)やその他のグループによれば、大抵の両生類にとって致命的となる気候変動やカビの脅威が存在するにもかかわらず、高地に生息するカエル類やヒキガエル類が生き延びている、というのである。

研究者たちはかつて、ペルーの氷河で覆われたビルカノータ山脈に生息する3種のカエルとヒキガエルが、世界の両生類の個体群にすさまじい影響をもたらす病原体のカエルツボカビ(学名:Batrachochytrium dendrobatidis)、および気温上昇という二重の脅威の結果として、絶滅するのではないかと恐れていた。
しかし驚くべきことだが、これらの動物は繁殖を続け、生き延びていることが確認された。
この新しい研究結果はEcology and Evolution誌に掲載されている(http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/ece3.2779/full)。

「2007年に行った前回の研究で報告したように、こうした山地の生息環境では気候条件が変化し、さらにツボカビ類も存在するため、我々は時間とともにカエルの種が絶滅する光景を目にするだろうと予測していました」と、Tracie Seimon博士は語った。
博士はブロンクス動物園に拠点を置くWCSのZoological Health Program((仮)動物保健衛星プログラム)の分子科学者であり、本研究の筆頭著者の一人でもある。
「私たちが今、これらの両生類の個体群で目にしているものは、私たちの最初の仮説に反するものです。またカエルの減少は回復に転じる可能性さえあるのです」。

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2017年8月11日 (金)

2016年のアフリカゾウの密猟傾向が公表される-CITESのMIKEプログラム

和訳協力:松岡 淳子、校正協力:木田 直子

2017年3月3日 CITES Press Releases

アフリカでは、2016年もゾウの存続にとって大変危険な密猟レベルが続いており、アフリカ全土におけるゾウの個体数は引き続き減少傾向を示した。中西部では深刻な危機的状況にあるが、東部では多少の回復が見られた。

CITES(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、通称「ワシントン条約」)のMIKE(Monitoring the Illegal Killing of Elephants:ゾウ密猟監視システム)プログラムが今日公表した、2016年のアフリカゾウの密猟傾向を示す値によれば、2006年以降増え続け2011年に最多を記録した違法捕殺は、増加が止まり落ち着いてきたものの、いまだに容認できない高水準にある。

2011年を境に捕殺水準が安定し、少しずつ減少してきてはいるが、密猟件数はいまだにゾウの自然増加率や持続可能な限界値を超えていると推測され、ゾウの全体的な生息数は2016年も減少したと思われる。

2015年と同じく、ほとんどの明るいニュースはアフリカ東部からのものだ。
東部では、2016年とそれまでの5年間連続で状況が改善しており、報告された違法捕殺数は自然死の数より少なかった。
アフリカ東部では2016年には2008年度のレベルを下回ったとされ、ツァボ自然保護区を含むケニアでは、記録された密猟レベルが特に低かった。

アフリカ中西部では、再び高い密猟レベルが記録された。
アフリカ南部では全体的な密猟レベルは、限界値を下回ったままだ。
特に密猟が多いのが、コンゴ民主共和国のガランバ国立公園やマリのグルマ地区、コンゴ共和国のオザラ・コクア国立公園、モザンビークのニアサ州だ。
最近の報道によると、ガボンのミンケベ国立公園内およびその周辺で密猟レベルが上昇したとのことだが、2015年と2016年のガボンの公式記録はまだ提出されていない。

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