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JWCSのワイルドライフニュース

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このブログは、認定NPO法人野生生物保全論研究会/JWCSが運営する、おもに海外のNGOや国際機関、環境条約の事務局などが発信する、野生生物に関する最新ニュースを和訳した記事を紹介しています。

野生生物と人との関わりや、JWCSが主に情報収集や働きかけを行っている、野生生物を保全するための国際条約(ワシントン条約、生物多様性条約、ボン条約等)の最新の動きに関するものや、世界の絶滅危惧種がさらされている現状などを取り上げています。

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2021年9月14日 (火)

増大する中国漁船団により世界の海洋資源が枯渇

和訳協力:福田 志保、校正協力:花嶋 みのり

2020年8月17日、Yale Environment 360 News

中国近隣海域で資源を捕獲し尽くした中国漁船の大群が、他国の海域に移動して、海洋資源を枯渇させている。中国は東アジアからラテンアメリカに至るまでの海域で自らの権利を主張し、さらには地政学的な野望も明らかにしており、海産物以上のものが危険にさらされている。


何年にもわたり、何十隻もの木製の朽ちた「幽霊船」が、多くの場合、餓死の末に白骨化した北朝鮮の漁師の死体を乗せ、日常的に日本沿岸に漂着する理由は不明だった。

だが、新しい衛星データに基づき、私がNBCニュースのために行った最近の調査で、今海洋研究者たちが言っている説が最も可能性の高い説明であることが明らかになった。
中国が北朝鮮海域で違法に漁業を行うために、以前は公にはされていなかった商業漁船の大群を送り込み、北朝鮮の小型船を追い出したことで、かつては豊富だったイカの数が70%以上減少したのである。
日本に漂着した北朝鮮の漁師たちは、危険を冒して沿岸から遠く離れてイカを探し求めたが、その努力もむなしく、命を落としたようである。

昨年は700隻以上にも上る中国の漁船が、北朝鮮海域での外国籍船による操業を禁止する国連制裁に違反したとみられる。
北朝鮮の核実験に応じて2017年に出された制裁では、貴重な外貨と引き換えに北朝鮮海域での漁業権の販売を許可できないようにして、北朝鮮に制裁を加えることが目的とされていた。

この新しい発見は、世界の海洋に悲惨なほど管理が欠如していることを浮き彫りにしており、中国が海洋でかつてないほどの力を増した結果と、それが中国の地政学的願望とどう結びついているかという点について、一筋縄ではいかない疑問を投げかけている。

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2021年8月31日 (火)

コロナ禍でのトロフィー・ハンティングの禁止がアフリカの野生動物と人々の生計を脅かす

和訳協力:大前 美子、校正協力:黒木 摩里子


2020年6月29日 PHYS ORG News


グリフィス大学の科学者らは、トロフィー・ハンティングの禁止がアフリカの野生動物保全と人々の暮らしに与えるであろう極めて深刻な影響を明らかにした。
問題となっている行為ではあるが、トロフィー・ハンティングの習慣が行われていなければ保護されない土地が存在するのだ。


Environmental Futures Research Institute(環境未来研究所)のResilient Conservation Research Groupを率いているDuan Biggs博士は、国際団体と共同で、トロフィー・ハンティングを禁止が、アフリカの狩猟市場の大半を担う南アフリカの土地所有者に対して与える影響を調査した。


The Conversation』誌の今週の記事の中で、研究者らは、アフリカの旅行産業に壊滅的な被害を与えているCOVID-19の世界的な感染拡大に焦点を当て、調査報告の適時性と重要性を強調している。


「トロフィー・ハンティングは残虐で非倫理的だという認識から、多くの団体が完全に禁止することを求めていて、大きな抑圧に直面しています」とBiggs博士は述べている。

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2021年8月24日 (火)

クマに注目―パンデミックでインドネシアのマレーグマの違法取引が悪化する可能性

和訳協力:加藤 有起枝、校正協力:木田 直子

2020年5月27日 The Revelator News

世界最小のクマが密猟、漢方薬、違法なペット取引などによる強大な圧力に直面している。
COVID-19のパンデミックは事態をさらに悪化させかねない。

先月、世界がコロナウイルスによるパンデミック危機の対応に追われている最中に、中国国家衛生健康委員会は、思いもよらない、そして破壊的な結果となり得るウイルスの治療法を提案した。
クマの胆汁を使った「漢方薬」を注射するというのだ。

飼育下のマレーグマに対する中国のひどい扱い―小さく狭い檻に閉じ込め、漢方で使用する胆のうから出る胆汁を絶えず採取し続けること―は、長らく自然保護主義者や動物の権利活動家たちから非難されてきた。

しかし、COVID-19の治療薬としてクマの胆汁を使用するという提案は、コロナウイルス患者にとって薬としての価値はありそうもないが、飼育下にあるクマに影響を与えるにとどまらない。
胆汁やその他のクマ製品の需要を作り出し、密猟や野生生物の違法取引が多発しているインドネシアの野生のクマにとっても状況を悪化させかねない。

 

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2021年8月17日 (火)

最後に残された最上級の熱帯林が緊急に保護の必要があることが、最新の研究により明らかとなる

和訳協力:清水 桃子、校正協力:伊川 次郎

2020年8月10日 PHYS ORG News

Nature Ecology and Evolution誌に本日発表された論文によると、世界の"最後に残された最上級の"熱帯林が消失の重大な危機にあるとのこと。
炭素貯蔵 、病気の伝染防止そして水の供給を含む、主要な生態系サービスをもたらすこれら原生林のうち、正式に保護されているのはわずか6.5%にすぎない。

この研究では、United Nations Development Programme (UNDP:国連開発計画)、National Aeronautics and Space Administration (NASA:アメリカ航空宇宙局)、Wildlife Conservation Society (野生生物保護協会) と8つの主要研究機関の科学者ら-Northern Arizona University' School of Informatics, Computing, and Cyber Systems(北アリゾナ大学情報学・コンピューティング・サイバーシステム学部)のScott Goetz教授、Patrick Jantz研究教授、Pat Burns研究員を含む―は、国際的な森林保全戦略に重大な欠陥があるとした。
現在の世界的な目標は単に森林の広がりだけに焦点を当てており、森林の完全性または構造的な状態の重要性を考慮しておらず、人類と地球の幸福に必要な生態系を保護する活動に危機的なずれが生じているとしている。

地球上の貴重な湿潤熱帯林を保護するため、森林の質を認識した新たな目標が早急に必要とされている。
生態学的価値の高い森林を維持するための協調戦略を推進するため、この研究では世界の190万haの湿潤熱帯林のうち、41%の地域の新たな保護、7%の地域での積極的な回復、19%の地域での人間による経済活動の削減を提唱した。

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2021年8月10日 (火)

ウミガメと陸ガメの受難

和訳協力:手塚 珠真子、校正協力:伊川 次郎

ウミガメと陸域のカメの世界的専門家が、絶滅の危険性に関する最も包括的な研究結果を発表し、回復に向けてのロードマップを提示

2020年6月22日 Turtle Survival Allince News

International Union for Conservation of Nature's(IUCN:国際自然保護連合)のTortoise and Freshwater Turtle Specialist Group(淡水ガメ・陸上カメ類専門家グループ)所属の51名の専門家らは、2020年6月22日、ウミガメと陸域のカメの絶滅の危機に関する最も包括的な研究結果をまとめ、学術雑誌Current Biologyに発表した。
ウミガメと陸域のカメ全360種のうち、半分以上が絶滅の危機に瀕しているが、論文の著者らは、減少している状況を逆転させ、多くの種を救うために推奨することがあると述べている。
専門家らの分析と調査によると、世界的な保全戦略として重要なのは、野生のカメの食用やペットとしての飼育目的の取引をやめることだという。

毎年何十万匹もの野生のウミガメと陸域のカメが捕獲され、取引されている。
どちらも寿命が長く、成長は遅い。
つまり、野生から捕獲された分の個体数を回復するのに十分な速さで繁殖できないということだ。
この数年間で最大規模の押収劇が何度か発生している。
昨年5月、メキシコ当局はかつてなく大量の生きたウミガメを押収した。
メキシコから中国に15,000匹のカメが密輸されようとしていたのだ。
2018年にはマダガスカルで、わずか数か月のうちに2回ホウシャガメが押収され、合わせると18,000匹近かった。

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2021年8月 3日 (火)

次のパンデミックを防ぐために:人畜共通感染症と感染の連鎖を断ち切る方法

和訳協力:太田 良子、校正協力:黒木 摩里子

2020年7月6日 UN environment programme news

この危機的状況の中、COVID-19についてはすでに何千もの論文やガイドラインが発表されている。
これらのほとんどは、現在進行中の公衆衛生危機にどのように対応するか、パンデミックの影響をどのように緩和するかという重要な問題を考慮したものである。
本報告書では一歩下がって、動物と人間の間で伝染する感染症‐新型コロナウイルスや他の「人獣共通感染症」が発生し蔓延する、その根本的な原因を考察している。
また報告書は、政策決定者らが将来、感染症の発生を未然に防ぎ、対応するのに役立つ一連の実践的な推奨事項を提示している。

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2021年7月27日 (火)

新型コロナウイルス感染爆発終息以降の景気刺激策は気候変動に拍車をかけるか、それとも今後数十年にわたり化石燃料を封じ込められるか

和訳協力:兵頭 正志、校正協力:佐々木 美穂子

200名を超える世界の著名なエコノミストらが、コロナウイルスからのグリーン・リカバリーを提言

2020年5月12日 Anthropocene News

この先数か月以内に、世界各国の政府は、コロナ危機で沈んだ国内経済を復興する刺激策を打ち出し始めることが予想される。
いずれにせよ、そうした政策が気候変動についての長期的な展望も決定づけるに違いないと、イギリスおよびアメリカの、とあるエコノミストグループは口にする。

その理由は、感染爆発で生じた経済的損失があまりに深刻なため、復興策を万遍なく大規模に行う必要があるからだ。
その大規模な景気刺激策により、今後数十年間の経済が形作られることになるだろう。
これらの政策が化石燃料を奨励すれば将来の炭素排出量の制限につながるが、よりクリーンなエネルギーを奨励すれば、ゼロエミッションを目指す世界を構築できるだろう。

ただし各国は、気候に配慮した政策を自国のためだけに追い求めるべきではない。
エコノミストらの分析によると、温室効果ガス排出と経済活動との関係性を断ち切るために役立つ「グリーン」な政策が、化石燃料の現在の地位を強化する「ブラウン」な政策よりも、実のところ経済活性化に寄与できる可能性があることが判明している。

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2021年7月20日 (火)

国際的規制当局の世界最大のマグロの売り尽くし方

和訳協力:伊川 次郎、校正協力:木田 直子

2020年6月16日 Yale Environment 360 news

地中海と東大西洋におけるマグロ類の乱獲が世界中で何年にも渡って報道された後、2010年になって、絶滅の危機にさらされているこの魚を管理している国際的な規制当局が屈服した。
当局が、年間の総漁獲可能量を、記録上最低レベルである12,900tに削減したのだ。
この世でもっともジューシーな寿司ネタとして珍重される、世界中で一番価値のある魚の資源量回復が有望視された。

しかしながら10年後、タイセイヨウクロマグロの状況は再び厳しいものになってきている。
個体数回復のかすかな兆候をつかみ、条約によりこのすばらしい生き物の保護を命じられた組織であるInternational Commission for the Conservation of Atlantic Tunas (ICCAT:大西洋マグロ類保存国際委員会)は、方針を転換した。
2017年末に、マグロ類の資源量回復のための6年間の漁獲量削減圧力は十分なものであったと結論づけたICCATは、東大西洋と地中海における総漁獲量を2010年の最低水準から3倍に増やし、2020年の漁獲量割り当てを過去最高の36,000tに設定したのである。
闇市場が急増している中、総t数の計算に用いられるデータには前々から違法あるいは無報告な漁獲量が含まれていないという事実があるにもかかわらず、である。
2018年の欧州刑事警察機構の報告が明らかにしたところによれば、国際的な合意や密漁を防止するための追跡技術があるにもかかわらず、東大西洋のマグロ類の闇市場の規模は合法市場の2倍に上るという。

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2021年1月19日 (火)

海鳥の保護が気候変動からサンゴ礁を守る助けとなる可能性

和訳協力:手塚 珠真子、校正:JWCS

海鳥の大きな繁殖コロニーがある島の周辺のサンゴ礁は、死滅の原因となる気候変動がもたらす危機から比較的早く回復する可能性があり、危機的状況にある海鳥の保護が、サンゴ礁も保護する現実的な対策となり得る。

2019年7月17日 Anthropocene Daily Science News

生涯、もしくはその大半を海で生きる海鳥は、周辺環境で最も危機にさらされている動物だ。
20世紀半ば以降、海鳥たちは個体数がおよそ2/3減少しており、その保護は急を要する人道的課題となっている。
そしてそれは、気候変動からサンゴ礁を守ろうとする人々にとっても、現実的な対策になり得るかもしれない。

島に近いサンゴ礁の環境耐性を、島に海鳥の大きな繁殖地があるかないかで比較したところ、海鳥の繁殖地がある島の方がサンゴ礁が白化現象からより早く回復することがわかった。
白化現象は、海水温の上昇により、サンゴの体内に生息する藻類が抜け出すことによるものである。
サンゴはこの藻類に依存して生きているため、多くのサンゴはやがて死んでしまう。
白化現象はより頻繁に起き、またより規模が大きくなりつつあり、地球のサンゴ礁を待ったなしで脅かしている。

だが、科学雑誌「グローバル・チェンジ・バイオロジー」に掲載された、ランカスター大学の生態学者であるCassandra Benkwitt氏とNicholas Graham氏を代表とする研究者たちが書いた論文によれば、海鳥が「サンゴ礁の回復を促進する」可能性があるという。
海鳥の保護は、特効薬にはならないが助けにはなるだろうというのだ。

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2021年1月15日 (金)

ボツワナでゾウ狩りライセンスのオークションが開始される

和訳協力:矢船 仁美、校正協力:赤瀬 エリサ

2020年2月6日 PHYS ORG News

ボツワナは、世界最大規模のゾウの個体群が生息する国だが、2019年に狩猟禁止が解除されて以降初めての、ゾウのトロフィーハンティングを割り当てる大規模なオークションが金曜日に開催される。

1時間のオークションは、首都ハボローネの環境自然保護観光省の敷地内で、地元企業Auction Itが実施しました。

Ian Khama氏の後を継いでわずか1年後、Mokgweetsi Masisi大統領は、狩猟禁止措置を解除した5月に、自然保護活動家らの怒りを募らせた。
Khama氏は熱心な環境保護主義者で、野生動物の生息数を減少から反転させるため、2014年に狩猟の全面禁止措置を導入していた。

Masisi大統領は政府の決定に対する批判をかわし、この解除はゾウの生息数を脅かすものにはならないだろうと述べた。

業界筋によれば、ゾウ10頭ずつの狩猟免許が7つオークションに出され、そのうち6つが購入されたという。
価格帯は360万~470万プラ(33万~43万ドル、約3660万~約4780万円、2020年2月6日付換算レート:1USドル=110.86円)だった。

政府は狩猟は"調節"され、「人間と野生動物との軋轢」によって最も影響を受ける地域に限定されると述べた。
これは、ゲームパークからコミュニティに歩き回るゾウについての言及である。

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2021年1月12日 (火)

チリの気候変動が悪化するにつれ激しさを増す畜産農家と野生動物の対立

和文協力:大島 文貴、校正協力:赤瀬 エリサ

2020年2月6日 PHYS ORG News

ラ・セレナ大学、英国のニューキャッスル大学、教皇庁立チリ・カトリック大学の科学者らは牧場主を対象として、彼らが考える人間とグアナコ(ラマと近縁のラクダ科の野生動物)間の対立の原因を明らかにするために調査を行った。

牧場主らは、土地の乾燥化が進むことによって利用できる放牧地が減少し、その結果、家畜とグアナコの間で牧草をめぐる競争が増していると訴えた。

土地の乾燥化が進んだため、グアナコがより良い牧草を求めて山を下り、牛の群れと衝突を起こしていると思われていた。

この問題を軽減するため、一部の農家は自分たちの家畜を守る目的でグアナコの処分を希望した。

チリ中央部に暮らす伝統的な畜産農家は夏にアンデス山脈の牧草地を利用するが、そこは家畜と野生動物が共に草を食む場所だ。

この地ではここ数年、希望する野生動物の管理法が異なることが原因で、家畜を放牧する人々と野生動物を保護する州機関の間の対立が激しくなっている。

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チリの気候変動が悪化するにつれ激しさを増す畜産農家と野生動物の対立

和文協力:大島 文貴、校正協力:赤瀬 エリサ

2020年2月6日 PHYS ORG News

ラ・セレナ大学、英国のニューキャッスル大学、教皇庁立チリ・カトリック大学の科学者らは牧場主を対象として、彼らが考える人間とグアナコ(ラマと近縁のラクダ科の野生動物)間の対立の原因を明らかにするために調査を行った。

牧場主らは、土地の乾燥化が進むことによって利用できる放牧地が減少し、その結果、家畜とグアナコの間で牧草をめぐる競争が増していると訴えた。

土地の乾燥化が進んだため、グアナコがより良い牧草を求めて山を下り、牛の群れと衝突を起こしていると思われていた。

この問題を軽減するため、一部の農家は自分たちの家畜を守る目的でグアナコの処分を希望した。

チリ中央部に暮らす伝統的な畜産農家は夏にアンデス山脈の牧草地を利用するが、そこは家畜と野生動物が共に草を食む場所だ。

この地ではここ数年、希望する野生動物の管理法が異なることが原因で、家畜を放牧する人々と野生動物を保護する州機関の間の対立が激しくなっている。

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2020年12月22日 (火)

地球規模の生物多様の新たな研究が、陸と海の生命の統一マップを利用可能に

和訳協力:多田 薫 校正協力:長井美有紀(Myuty-Chic)

2020年2月5日 PHYS ORG News

モントレーベイ水族館と協力団体が率いる新たな研究は、陸と海の両方における生命の分布を表した、初めての包括的な地球規模の生物多様性マップを作成した。

PLOS ONE(プロス ワン:オープンアクセスの科学雑誌)で本日公開された研究によれば、地球上のどこに生命が分布するのか、またなぜその特定の場所に分布するのかを決定づける最も重要な環境要因について、可能な限りの全体像を提供している。
著者らは、地球全体の生態系を気候変動が崩壊させつつある中、生態系管理の方策に適応できる情報の提供を想定している。

「マップは通常、自分たちがどこにいるかを示してくれるものですが、この調査は今後我々がどこに向かうかも示してくれます」と、モントレーベイ水族館の主任科学者であり、主著者であるKyle Van Houtan博士は述べている。
「以前の生物多様性マップは、陸または海のどちらかを示すもので、対象としない方はグレーアウトされていました。この2つの領域およびこれら2つの科学的領域を組み合わせて、あらゆる動物が複雑な全体像の不可欠な部分であることを示しています」。

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2020年12月15日 (火)

絶滅危惧種のサメの遺伝子がペットフードと化粧品から発見される

和訳協力:佐藤 正根、校正協力:長井 美有紀(Myuty-Chic)

2019年9月4日 Conservation Genetics掲載論文要約部分抜粋

ヒレや肉、肝油などサメ由来製品の一時的なグローバル需要が、過去30年内に観察されたサメの乱獲傾向の主要な要因であることは間違いないだろう。
サメ由来製品で通常最も取引されるのはヒレであり、アジアの様々な国でスープ用の珍味として使用されている。
それにもかかわらず、サメ肉の取引は過去10年で実質的に増加している一方で、肝油の取引についてはあまり分かっていない。
サメの肝油は、化粧品業界では保湿剤として非常に価値があり、サメ肉に関しては多くの国で直接消費されているが、その使用用途については全容は分かっていない。
今回、筆者はマルチプレックスミニバーコードPCRプロトコルを使用し、化粧品とペットフードからサメのDNAを検出し、検出したDNAから属と種、またはそのどちらかのレベルまで特定した。

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2020年12月 8日 (火)

オーストラリアで植林地伐採後、数十匹のコアラが死ぬ

和訳協力:渡部 範子、校正協力:櫻葉汀 ミホ

2020年2月3日 PHYS ORG News

コアラの生息地伐採後、数十匹のコアラが安楽死させられ、約80匹以上のコアラが怪我や飢餓で治療を受けることとなり、月曜日、オーストラリア政府が調査を行うこととなった。

ビクトリア州環境局は、沿岸部の町ポートランド近郊のブルーガムの植林地で、たくさんのコアラが死に至った「非常に痛ましい事件」について、州の保護監督官が調査していると発表した。

「これが意図的な人間の行動によるものであると判明した場合、責任者に対して保護監督官が迅速に対処することを期待します」と環境局は述べた。

この事件の責任者らは、オーストラリアの野生生物を保護することを目的とした法律の下、高額の罰金を支払うことになる可能性がある。

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2020年12月 1日 (火)

トッケイヤモリがCITESの保護下に:それが本当に意味することとは

2019年9月18日 The Revelator Essays

和訳協力:石原 洋子、校正協力:成田 昌子

絶滅危惧種の取引制限に対して反対意見もあるが、新たな制約はtokay gecho(トッケイヤモリ)とその生息国の両方に利益をもたらすことになる。

トッケイヤモリ(学名:Gekko gecho)は地球上で最も取引されている動物の1種だが、Convention On International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora(CITES:絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、通称「ワシントン条約」)が先月、トッケイヤモリの今後のいかなる取引も規制すると合意したことで、強力な後ろ盾が得られることになった。

CITESの締約国は183ヵ国で、国際取引によって野生の動植物の存続が脅かされないよう尽力することを目的としている。
今回トッケイヤモリは、CITESの附属書IIとして知られる、取引に規制を課す枠組みに追加された。
野生のトッケイヤモリの生息国15カ国のうち、インドとフィリピンが附属書への掲載を提案した。
2か国は、主に輸入する側であるEuropean Union(EU:欧州連合)と米国の提案に加わったのだ。

これまでも議論されたように、トッケイヤモリの附属書IIへの掲載提案は、南アジアや東南アジアから東アジアに向けた大量かつほとんど無秩序の取引が野生個体数の大幅な減少を引き起こしているのではないか、という懸念に端を発していた。
すでに個体数の減少や地域的な絶滅が報告されている国もあり、この新たな規制がこの流れを止め、さらには逆転への一助となることが望まれる。

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2020年11月24日 (火)

絶滅危惧リストに掲載するよう新たに100種類以上のユーカリの木本種を提言

和訳協力:片山 亜衣子、校正協力: 榛木 久実

2020年2月20日 PHYS ORG news

Threatened Species Recovery Hub注1)は、オーストラリアのすべてのユーカリの木本種の保全状況の評価を行い、190種以上が絶滅危惧リストに掲載されるものとして国際的に認識されている基準に合致していると判定したが、そのほとんどは現在までのところ絶滅危惧リストに掲載されていない。

クイーンズランド大学のRod Fensham准教授は、研究チームはオーストラリアの822種すべてのユーカリを、International Union for the Conservation of Nature(国際自然保護連合)のRed List of Threatened SpeciesTM(絶滅危惧種に関するIUCNレッドリスト)の基準に照らして評価したという。

その結果が、今般科学雑誌「Biological Conservation」で発表された。

 

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2020年11月17日 (火)

4億5000万年生き抜いてきたカブトガニが中国で絶滅のおそれ

和訳協力:岩城 小百合、校正協力:榛木 久実

2019年9月30日 Chinadialogue Ocean News

製薬業界でカブトガニの青い血液への需要が高まり、数が激減

中国のカブトガニの数が過去30年間で急激に減少している。
銅を含むカブトガニの血液への需要が高まったことが、その主な原因である。
カブトガニの血液は、これまで開発された中で最も敏感な細菌汚染の検出薬として用いられている。

カブトガニは、恐竜よりも前の4億5000万年前から生き抜いてきた生物である。
今年の3月、International Union for Conservation of Nature(IUCN:国際自然保護連合)が、カブトガニ(Chinese horseshoe crab、tri-spine horseshoeとして知られる)を絶滅危惧種としてレッドリストに加えた。
しかし、中国ではその危機的な状況を気にかける人が少なく、専門家たちはカブトガニを守るためのより強固な保護策を講じるよう警鐘を鳴らしている。

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2020年11月10日 (火)

科学者らが2030年までに世界の3分の1の海洋を保護する手法を立案

和訳協力:森田 みゆき、校正協力:佐々木 美穂子

2019年4月4日 PHYS ORG News

ヨーク大学の科学者らは、野生動物の保護と気候変動の影響緩和のため、2030年までに世界の1/3以上の海洋を保護する手法を打ち出した。
この研究では、30%または50%におよぶ世界の海洋を完全に保護する重要性を調査している。
2億3千万km2におよぶ国の管轄区域を超えた海域の保護を目的とした、Global Ocean Treatyの採択に向けた国連での協議の一環で、これらの数値目標は広く話し合われてきた。

研究者らは、類似する大規模なある研究で、地球のほぼ半分をカバーする範囲の海を、縦100x横100kmの正方形で2万5千個に分けて分析した。
次に、野生生物とその生息環境や主要な海洋学的特徴を含む、458の異なる保全上の特徴の分布を地図上で示し、有害な人間活動の影響がおよばない、地球規模の海洋保護区ネットワークとはどのような姿になるのかという、何百ものシナリオを作成した。

ヨーク大学とオックスフォード大学、およびグリーンピースの研究者からなるチームは、公海の海洋保護区ネットワークを取り入れれば、野生生物のホットスポットの保護目標を達成できると説明した。

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2020年11月 3日 (火)

密猟による大規模な野生生物の損失への対処には景観レベルの調査が必要

2020年2月5日 PHYS ORG News

和訳協力:神前 珠生、校正協力:花嶋 みのり

熱帯の生物多様性ホットスポットに広がる密猟により、「defaunation(デファウネーション)」と呼ばれる、野生動物個体群の地域的な絶滅、またはその個体群の個体数の減少といった、野生動物の個体群が欠落する現象がかつてないほど進んでいる。
『Diversity & Distributions』誌に掲載された新しい研究では、大規模な体系的調査とデータ収集と分析の新しい方法が、密猟の広がりと分布、そして著しいデファウネーションが起きている森林における、生物多様性への密猟の影響を評価するために不可欠であることが明らかにされている。
この方法で生物多様性をマッピングすることにより、デファウネーションが起きている景観でまだ生存している可能性のある希少種の保護のために重要な情報が供与できるだろう。
この調査はラオスとベトナムの国境にあるアンナン山脈で実施された。
この地域では固有種が非常に多く見られ、それらの種はくくり罠による密猟によって危機にさらされている。
調査チームは、Leibniz Institute for Zoo and Wildlife Research(Leibniz-IZW:ライプニッツ動物園野生動物研究所)の指揮の下、WWF(世界自然保護基金)ベトナムおよびWWFラオスの代表を含む、科学者、自然保護活動家、政府関係者らにより構成された。

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